【重度訪問介護従業者の資格取得方法】無料で資格取得する方法も紹介します
重度訪問介護従業者の資格取得方法と、無料で資格を取得する方法も紹介します。
重度訪問介護の世界に入っていきたい方、介護業界でキャリアを積んでいきたい方、資格取得で年収アップを実現した方は、ぜひ最後までお読みください。
そもそも重度訪問介護従業者って何？
重度訪問介護従業者とは、障害程度区分4〜6(要介護3〜5)に該当する重度の肢体不自由者、もしくは精神障害や知的障害により日常的なサポートを必要とする方に対して、手厚い介護サービスを提供できる資格です。
各都道府県知事が指定している「重度訪問介護従業者の養成研修」を修了することで資格を取得することができます。
重度訪問介護従業者の資格を得る事で、重度の障害者に向けた専門的な介護サービスを提供することができるため、近年では資格の需要が高まっています。
サービス内容
重度訪問介護従業者が行うサービス内容は、重度障害のあるクライアントの自宅に訪問し、下記のような日常生活に欠かせない全般的支援を行います。
- 食事・着替え・入浴・排泄などの介助
- 調理・洗濯・掃除のような家事の援助
この他にも、お出掛けの際の移動介助も業務内容に含まれます。
これらはサービスを利用する本人のためだけに適用されます。つまり、重度訪問介護従業者が、クライアント以外の家族のために調理や洗濯、掃除などを行うことはできません。
あくまでも利用する本人に対して包括的に身体介助・家事援助・移動介助などのサービスを提供することが重度訪問介護の仕事です。
サービス対象
重度訪問介護従業者のサービスは、重度の肢体不自由者以外にも精神障害や知的障害によって日常生活を成り立たせることが難しい方を対象に行われます。
具体的な基準としては、下記項目のいずれかを満たしていれば、対象者として重度訪問介護サービスの利用が認められます。
- 左右手足のうち麻痺が２肢以上にあり、障害者支援区分の認定調査において歩行、移乗、排尿、排便のすべての項目が「支援が不要」以外の認定を受けている
- 障害支援区分の認定調査にて、12項目から成る行動関連項目などの点数が合計で10点以上になる
主に事故による脊髄損傷、脳性まひや難病の方が利用される場合が多いため、細心の注意を払ってサービスを提供する必要があります。
ホームヘルパーとの違い
介護保険制度上、ホームヘルパーは訪問介護員と呼ばれ、要介護者の自宅を訪問して『食事・入浴・洗濯・掃除』などの家事のお手伝いをしたり、生活上のアドバイスや精神面のサポートをサービスとして提供する仕事です。
それに対して重度訪問介護従業者は、重度の障害がある方への支援に必要な知識やスキルを習得しており、ホームヘルパーの保有する能力とは全く異なります。
仕事に従事する過程についても、ホームヘルパーが入浴などの身体的な介助を行う場合は「介護職員初任者研修」、重度訪問介護従業者は「重度訪問介護従業者養成研修」の修了がそれぞれ必須となります。
重度訪問介護従業者になるには養成研修が必要
重度訪問介護従業者として働く場合、各都道府県知事が指定する「重度訪問介護従業者養成研修」を修了していなければなりません。
研修を受けるにあたって保有資格や従事歴などの条件は設けられておらず、年齢や学歴も不問ですので誰でも受講することができます。
どこで研修を受けられるの？
厚生労働省が各都道府県ごとに指定している事業所にて、重度訪問介護従業者研修の受講ができます。
NPO法人や社会福祉法人など研修を実施している法人は様々あり、地域によっても異なります。お住まいの都道府県のホームページなどで受講先の詳細について確認しましょう。
研修のカリキュラム
重度訪問介護従業者の研修は、『基礎課程』『追加課程』『統合課程』『行動障害支援課程』の4課程に分けられています。
①基礎課程
重度訪問介護従業者において基本的な「介護技術の実習」や「職業倫理の講義」の研修が行われます。ここで学ぶ知識や技術は、重度訪問介護の仕事の基礎になります。これまで介護現場に馴染みがなかった方にとってはとても重要な研修になります。
研修終了後は、障害者区分4〜5のクライアントを対象にサービスを提供できます。
②追加課程
基礎課程を修了している場合、「追加課程」の研修を受講できます。
重度障害者を支援するにあたって、リスク管理や緊急時の対応方法を学ぶことができ、基礎課程に比べてより実践的な知識や技術を身につけることができます。
研修終了後は、障害程度区分6のクライアントを対象にサービスを提供できます。
③総合課程
「基礎課程」「追加過程」の内容に加えて、喀痰吸引や経管栄養などの医療的ケアの講義や演習を受けることができます。
総合課程の実施の有無は自治体や事業所によって異なります。
※研修修了しただけでは、実際のクライントへの医療的ケアはできません。研修終了後、医師や資格を持った看護師の指導のもと実地研修を修了し、都道府県からの認定書が発行されてから、特定の方に対してのみ行うことができるようになります。
④行動障害支援課程
2014年に障害者総合支援法が施行され、それに伴って行動障害支援課程が新設されました。
これにより、重度訪問介護従業者として、重度の身体障害者だけでなく知的障害者と精神障害者に対してもサービスを提供できるようになりました。
行動障害支援課程で専門的な知識や技術を習得し、研修を修了すると、これに相当する強度行動障害支援者養成研修も修了したものとみなされます。
重度訪問介護従業者の研修費用は？
重度訪問介護従業者の研修費用は、各都道府県が指定している研修実施事業所ごとに異なります。一般的な相場としては、基礎課程と追加課程それぞれ約15,000円〜20,000円と言われており、総合課程では約30,000円が必要です。
無料で資格を取得する方法
重度訪問介護従事者になるためには、各都道府県が指定する事業所で、定められたカリキュラムを受講する必要がありますので、どうしても費用がかかります。
しかし、事業所の中には、研修修了後その研修を実施した介護事業所に就労することを条件に、研修費の割引や免除をしてもらえるケースもあります。「重度訪問介護従業者研修を受けたいが費用面で不安がある」という方は、事前に調べておきましょう。
また、介護福祉士や居宅介護従業者養成研修を修了済みの場合は、講義科目がいくつか免除されるようになっています。
すでに資格を保有しているという方は、費用が安くなりますので忘れずに確認・申請しましょう。
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さらに、その研修費用については、全額キャッシュバック制度も設けられており、金銭面の負担がなく受講できます。
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