強度行動障害をもつ方の支援、実際に支援に入ってみて…。/渋谷舞衣子

強度行動障害をもつ方の支援、実際に支援に入ってみて…。
渋谷舞衣子

私が介護の仕事を始めたばかりで、重度訪問介護にも色々な障害があることを知った頃、「支援に入って欲しい現場がある」と打診がありました。

それは…強度行動障害をもつクライアントの支援でした。

ご家族から支援内容を聞き、始めはその障害がどういうものなのか分からずに支援に入っていきました。

違和感を感じたのは、支援に慣れ始めた私が独り立ちをした後、クライアントが急に大声で泣き始め、「自分自身の体を叩く」「壁や床に自分の頭をぶつける」自傷行動や「噛みつく」「爪を立てる」他害行為を行なったことでした。

私には他害行為はなかったですが、普段とは違う様子に驚きました。
同時に、その状態のクライアントに対応しているご家族や他事業所の方の姿を見ながら、「私にはこの支援、入れるのかな」と、不安でした。

私がまず行なった事は、その方の支援に入りたくない打診ではなく障害を知ることでした。
ネットで調べたり、上長にも相談しました。

もちろん障害を持っていても、私や他の方々と同じように感情がありながらも、伝えたいことを彼ら強度行動障害を持つ方たちは、言葉ではない独特の表現や行動を通して伝えようとしている傾向があること。

「分からない」ことに対する不安や不快感があってもそれがうまく「伝えられない」ことから、嫌悪感や不信感が高まり、自傷行動や他害行為を起こしてしまう。ということを知りました。

そのことを頭に入れ、今までの生活リズムを崩さないようにクライアントが発する言葉や行動をチェックしました。
特に嫌な時に発する言葉や行動は念入りに調べました。

自傷や他害行動にならないように工夫するだけでは、クライアントと円滑なコミュニケーションが取れるわけではないので、クライアントが好きなもので一緒に楽しむようにもしました。

挫折しそうになりそうな時はご家族や上長、強度行動障害に詳しい方に相談しました。

アドバイスをもとに支援を行い、クライアントも表情豊かになり、ご自身で出来ることも増え、自傷や他害行動も少なくなっています。

過去をご家族と振り返り「あの時は大変だったね~」と、慣れなかった時のことを笑い話のように話せるようにもなりました。

それでもクライアントの考えていることがまだまだ分からないことが多く、あの時どう接すれば一番良かったのかな…と、どこかもどかしさはありますが、そんなふうに思い巡らせながら、これからもクライアントに合わせた支援が出来るよう頑張っていきます。

◆プロフィール
渋谷舞衣子 ホームケア土屋 札幌

事業所:ホームケア土屋札幌
資格:介護福祉士
役職:コーディネーター
介護職を始めて5年目になりました。
食べる事とK-popを聞く事が好きです。

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