重度訪問介護、どんなことをするお仕事?~日々の気配りについて~ / 知念司

重度訪問介護、どんなことをするお仕事?~日々の気配りについて~
知念司

私はホームケア土屋へ入社して、もう4年目になります。

私が、初めて重度訪問介護の現場に入った時、クライアント(利用者)を眺めるだけの時間があり『こんなにのんびりできる仕事があるなんて!』と驚きました。

現場によっては、クライアントの近くでストレッチしながら待機したり、一緒にテレビを見たり、共通な話題で盛り上がり雑談していることもあります。

見守りが勤務時間の半分以上を占めるという現場もあります。

こうやって見ると『重度訪問介護って、簡単な仕事だな』と思われるかもしれません。
しかし、実際は重度訪問介護はクライアントの命をお預かりしている責任感のあるお仕事です。

重度訪問介護の仕事内容は主に6つ(体調管理、身体介護、家事援助、コミュニケーション、医療的ケア、緊急時の対応)あり、利用者のペースに合わせて日常生活をサポートしています。

1利用者の体調管理
重度訪問介護では、クライアントと1対1で長時間の支援を行います。
もし見守り中に異変があれば、訪問看護へ連絡して指示を仰ぐこともあります。

いつもとなんとなく違う気配を感じたら、血圧測定をおすすめしたり、酸素飽和度をパルスオキシメーターで測定することもあります。

『異変に気付き早期発見をする』私達の役割はとても大きく、重要な仕事です。
実際、急変時に遭遇することは少ないですが、ごく稀に緊急搬送の手配を行うこともあります。

クライアントによっては『病院に行きたくない』と仰り、体調が優れなくても我慢してしまう方もいらっしゃいます。
以前、体調の変化を見逃さないように記録を確認し、根掘り葉掘り尋ねると嫌がられることがありました。

そういった場合はどうしたらいいのでしょうか?
そんな時は、コミュニケーションを取ることが大切です!

2コミュニケーション
信頼関係を築くためには、コミュニケーションを取ることも重要です。
些細な会話でも良いのです!

普段からコミュニケーションを取ることでさり気なく顔色も確認でき、体調の変化にも気付きやすいです。
そして、クライアントの表情や言動、仕草を観察することで様々な気づきが得られます。

クライアントの趣味や、機嫌が良い時はどんな時か、不機嫌な時はどんな時か、コミュニケーションを通してクライアントのことを知ることができます。

重度訪問介護の支援現場では時折、不安定になり、普段と違うことを要求されるもいらっしゃいます。

なぜでしょうか?
最初は私もわかりませんでした。

ALS(気管切開術後、人工呼吸器を装着、精神疾患)のクライアントがいました。
この方の支援開始当初、ご家族より指導を受けた際、実際にケア一つずつをクライアントへ実施して頂きました。

ご家族が実施していると、素早くスムーズにケアをしていて簡単そうに見えました。
『すぐに出来そうだな』と思いました。
しかし、実際に私がケアを行うと、なかなか合格点をいただけませんでした。

例えば、顔拭きの際、『まだ拭き足りない』と数十回拭き取りし1時間かかったり、陰部洗浄では、決められた手順通りでないとケアを一旦中断し1時間以上かけて文字盤で聞き取りすることも多々あります。

文字盤での聞き取りだけでも1度の支援で3、4時間使うこともありました。

1カ月程経ち、ご家族と同じのように素早くスムーズにケアが出来るようになりました。
『合格点を頂けなかったのは、きっと私の手技が未熟だったんだな』と思っていました。

しかし、熟練アテンダント(介護者)のように手技や順番を覚えてケアを実施していても合格点を頂けないケースもありました。

新人アテンダントであるがゆえに『ちゃんといつも通りケアしてくれるかな?』と不安が強くなり、それゆえ他のアテンダントと同じくいつも通りの支援内容を行っていても『間違ってる。いつもと違う!』と普段通りではないと感じられ、納得して頂けていないことに気付きました。

クライアント一人ひとり個別性があり、それぞれケア一つずつのやり方も異なっていますが、この方の場合は「安心して頂けるようなケアを実施する」ことが効果的でした。

個々に合った手技・手順を覚え、クライアントへ一つずつの動作に対して実況中継のように説明する。
そうすることで『ちゃんと覚えてきているな』と安心感を感じて頂き、信頼関係の構築に繋がったのではないかと思います。

現在では、私がケアをしていても安心した様子で寝られています。
少し手順を間違ったとしても、以前のように文字盤でのご指摘を受けることは殆どなくなりました。

きっと『この人なら任せても大丈夫』と、安心して頂けている証拠だと思います。

3身体介護
体位交換、水平・上方移動、清拭、口腔ケア、入浴介助、移乗、トイレ介助などがあります。

4家事援助
料理、洗濯、掃除などがあります。

5医療的ケア
気管切開や胃瘻がある方もいらっしゃいます。
気管切開されている方の場合、私達アテンダントが定期的に喀痰吸引を行わないと痰が詰まり、窒息してしまう恐れもあります。

口から食事を取ることが難しい場合は、胃瘻から栄養剤を注入して食事を取られる方もいます。

6.緊急時の対応
緊急時の対応は良くあることではないので素早く対応できるように緊急連絡先確認と情報収集を日頃から行い、ご家族や他事業所と連携できるようにイメージトレーニングすることが重要です。

ある日、私がいつも通り支援に入るとクライアントの表情が険しかったので、『今日は機嫌が悪いのかな?』と思いました。

しかし、支援を進めていくと、体熱感があり、昼間から微熱が続いていると記録記載もありました。

支援中も酸素飽和度が度々90%を下回ったり、脈拍も普段より高めでした。
発熱時の対応等をあらかじめ決めていて、その日はアイスノン使用やご家族にて解熱剤を服用するなどの対応をしました。

しかし、独居のクライアントや発熱時対応が決まっていない現場の場合、深夜でも訪問看護へ電話して指示を仰ぐ必要もあります。

重度訪問介護の仕事内容で体調管理、身体介護、家事援助、医療的ケアは回数を重ねるごとに上達していきます。

ホームケア土屋では、介護未経験者の方も多く活躍しています!
はじめに、先輩アテンダントと一緒に現場に入り、練習を行い、手技を会得して徐々に現場に慣れて自信がつくまで同行支援を行い、独り立ちする流れになっています。

ALSや筋ジストロフィー等の肢体不自由の方々は私達の重度訪問介護というサポートを必要としています。

この記事を読んで、興味があれば私たちと一緒に重度訪問介護のお仕事にチャレンジしてみませんか?

◆プロフィール
知念 司 ホームケア土屋 九州

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