重度訪問介護の単価表(報酬の単位数表)は、公式の確認先が分かれば、その時点の最新版をたどれます。この記事では、単価表の公式な確認先と、表を読むための「報酬のしくみ」を解説します。単価は改定で変わるため、この記事は数字の転載ではなく、改定のたびに自分で最新をたどるための確認先と読み方をお伝えする構成にしています(記事内の制度情報は2026年8月時点。実際に確認するときは、各資料の公表日と適用時期を確かめてください)。
結論|基本報酬は令和6年度改定版、加算は令和8年6月に見直し済み
ただし、3年のあいだ何も動かないわけではありません。令和8年度には臨時応急的な見直しが行われ、福祉・介護職員等処遇改善加算の拡充などが令和8年6月から施行されています(出典:厚生労働省 障害福祉サービス等報酬改定検討チーム(第53回・令和8年2月18日)「令和8年度障害福祉サービス等報酬改定における改定事項について」)。単価表を確認するときは、基本報酬の単位数と、加算の区分・加算率を分けて見ることが必要です。
つまり「最新の単価表」を名乗る情報を見かけたら、①基本報酬が令和6年度改定に対応しているか、②加算が令和8年6月施行の見直しを反映しているか——この2点を確かめるのがチェックの第一歩です。それより古い表(令和3年度改定版など)は、現在の請求・給付には使えません。
公式な確認先は後半で具体的に紹介します。先に要点だけ——①厚生労働省の報酬告示・関連通知、②WAM NET(独立行政法人福祉医療機構の情報サイト)、この2つが基本の確認先です。
単価表を読む前に|報酬は「単位数 × 地域ごとの単価」
計算のイメージはこうです。たとえばある支援の単位数が1,000単位なら、1単位=10円の地域では10,000円、地域区分の上乗せがある都市部ではそれより高い金額になります。同じ支援でも、地域によって報酬額が変わる——これが単価表を読むときの前提です。
なお、単位数と単価から計算されるのはサービスに要する費用の額であり、利用者が窓口で支払う額ではありません。介護給付費は、この費用の額から利用者負担額を控除して算定されます(障害者総合支援法 第29条第3項)。利用者負担は所得に応じた応能負担で、世帯の課税状況に応じた負担上限月額が定められています。単価表の金額を、そのまま自己負担額と読み替えないでください。
さらに、基本報酬の上に各種の加算が乗ります。職員の賃金改善に充てられる処遇改善系の加算は、令和6年6月1日から「福祉・介護職員等処遇改善加算」に一本化されました(出典:厚生労働省「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定の概要」の「3 令和6年度障害福祉サービス等報酬改定の施行時期」)。さらに令和8年6月からは、この加算の拡充(対象の拡大・加算率の引上げ・加算区分の見直し)が施行されています。単価表を見るときは、基本報酬と加算を分けて読むのがコツです。
重度訪問介護の単価表の構造|時間に応じた単位設定
単価表には、基本報酬のほかに次のような項目が並びます。読むときの見取り図として覚えておいてください。
- 所要時間ごとの基本単位——支援時間のきざみごとに単位数が設定され、長時間になるほど積み上がる構造。たとえば重度訪問介護サービス費の基本部分は、所要時間1時間未満で186単位、1時間以上1時間30分未満で277単位です(出典:厚生労働省「障害福祉サービス費等の報酬算定構造」の「重度訪問介護サービス費」。令和6年度改定で設定され、令和8年度版でも同額)
- 移動介護加算——外出時の移動中の介護を評価する加算。所要時間の区分ごとに、加算する単位数が定められています
- 利用者の状態に応じた加算——重度障害者等の場合や、障害支援区分6に該当する方への支援を評価する加算、行動障害のある方の支援に関する連携を評価する加算など
- 体制に関する加算・減算——特定事業所加算、福祉・介護職員等処遇改善加算、基準を満たさない場合の減算など
個別の単位数・加算率は改定で変わるため、この記事では網羅的な転載をしていません。実際の数字は、次のセクションの公式ソースで最新版をご確認ください。
最新の単価表はここで確認する|4つの公式ルート
①厚生労働省|報酬告示と留意事項通知(大もとの原典)
単位数の法的な根拠は、厚生労働省の告示です。単位数そのものは「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービス等及び基準該当障害福祉サービスに要する費用の額の算定に関する基準」(平成18年厚生労働省告示第523号)に、1単位あたりの単価は「こども家庭庁長官及び厚生労働大臣が定める一単位の単価並びに厚生労働大臣が定める一単位の単価」(平成18年厚生労働省告示第539号)に定められています。改定年度には厚生労働省の「障害福祉サービス等報酬改定」のページに、改正告示・留意事項通知・「障害福祉サービス費等の報酬算定構造」がまとまります。正確さが最優先の場面では、ここに当たります。
②WAM NET|整理された一覧を見やすく(実務の定番)
独立行政法人福祉医療機構が運営するWAM NETには、障害福祉サービスの報酬・基準の情報が整理されています。告示原文より読みやすく、実務で最初に開く確認先として定番です。
③市区町村・都道府県の障害福祉課の資料
自治体が事業所向けに公開している請求関係の資料にも、単価表や地域区分の情報が載っています。自分の地域の「地域区分」が何級地かを確認したいときは、自治体の資料が早道です。
④国保連のサービスコード表(請求実務向け)
請求実務では、国民健康保険団体連合会(国保連)のサービスコード表が実際の請求単位になります。改定後にコードの追加・修正が入ることもあるため、請求に関わる方は最新版の差し替えに注意してください。
まとめ|「単価表を持っている」より「確認先を知っている」が強い
- 基本報酬の単位数は令和6年度(2024年4月)改定版。加算は令和8年6月に拡充が施行済み。次期改定は令和9年度(2027年4月以降の適用)が予定
- 報酬は「単位数 × 地域ごとの1単位単価」で計算。基本報酬と加算を分けて読む
- 確認先は、厚労省の告示・WAM NET・自治体資料・国保連コード表の4ルート
なお、単価の構造は働く人の待遇にもつながっています。処遇改善加算は職員の賃金改善に充てるしくみですし、報酬単価の水準は事業所の採用体力にも影響します。このあたりの背景は求人が少ない理由と将来性の記事で解説しています。
制度を理解して働きたい方へ
ホームケア土屋(土屋グループ)は、全国47都道府県で重度訪問介護を提供しています。報酬のしくみや制度にも触れながら、未経験から現場で学び、経験を積める環境です。
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