重度訪問介護のアテンダント、必見!重度訪問介護でしてはいけないことは?
重度訪問介護では、アテンダントがクライアントの居宅を訪問して、重い肢体の不自由・精神障害・知的障害をもつクライアントに長時間の介護サービスを提供します。
障害福祉サービスのひとつとなっており、障害の有無に関わらず、慣れ親しんだ地域や自宅での生活を継続するという意志が尊重される社会の実現に欠かすことのできないサービスとなっています。
重度訪問介護を提供するうえでは、クライアントの疾患や障害を深く理解しておく必要があるのに加えて、してはいけないことを把握しておかなくてはいけません。
そこで今回は重度訪問介護に従事しているアテンダントの方や、今後重度訪問介護の提供に携わりたいと考えている方に向けて、重度訪問介護のなかで「してはいけないこと」と定められている内容についてご紹介していきます。
なおホームケア土屋では、47都道府県の全てで重度訪問介護の事業所を展開しています。
重度訪問介護に興味のある方や、さらなるステップアップを考えている方は、お気軽にホームケア土屋までお問い合わせください。
重度訪問介護を提供するためには
重度訪問介護は、障害支援区分が4以上に該当する、重い疾患や障害をもつクライアントに対して提供されるサービスです。
そのため重度訪問介護をアテンダントとして提供するためには必ず、重度訪問介護従業者の資格を取得し、疾患や障害に対する正しい知識と理解を持っていなければなりません。
重度訪問介護従業者の資格
重度訪問介護従業者の資格を取得するにあたって、介護業界での勤務経験や介護に関連する学校の卒業などの条件は設けられていません。
資格を取得するためには、自治体が指定した事業者による研修と実習、事業所によっては確認テストをクリアする必要があります。
重度訪問介護従業者の資格取得は、株式会社土屋グループで
株式会社土屋グループでは、傘下の土屋ケアカレッジにて介護に関する資格スクールを提供しています。
重度訪問介護従業者の資格も日本全国の土屋ケアカレッジで取得可能なうえに、卒業後に土屋グループ内の企業に就職頂ける場合は受講料が全額キャッシュバックとなります。
介護業界での資格取得を検討中の方は、土屋グループにお問い合わせください。
重度訪問介護で提供するサービス
重度訪問介護では、具体的に以下のようなサービスを提供しています。
身体介護
日常生活を送る上での動作に困難を感じているクライアントに対し、日常生活に必要なことをサポートしていきます。
具体的なサービス内容は以下の通りです。
- 入浴(清拭)の介助
- 排せつ(おむつ交換)の介助
- 食事の介助
- 着替えの手伝い
- 体位変換 など
身体介護のなかで、してはいけないこと
重度訪問介護を提供するなかで、特にしてはいけないことに定められているサービスが、以下の通りになります。
- 散髪
- カミソリによる髭剃り
- 服薬管理
- 医療行為 など
家事援助
クライアント本人の日常生活に支障が出ないよう、家事や買い物をサポートします。
ただしクライアントと同居する家族にも関係する家事や、クライアント不在の状態でのサービス提供などは不可となっています。
具体的には以下のようなサービスの提供を行います。
- 日常の食事の調理
- 洗濯
- 掃除
- 生活必需品の買い物 など
家事援助のなかで、してはいけないこと
家事援助のなかでも特に注意しなくてはいけないのが、家族に関係するサービスの提供です。
重度訪問介護はクライアントに対するサービス提供が認められていますが、クライアントの家族のためにサービスを提供すること、そしてクライアントの日常生活に影響がないと考えられる内容のサービス提供は、してはいけないことと定められています。
例えば以下のような内容が、してはいけないことに該当します。
- 庭木の選定
- ペットの餌やりや散歩
- 花や野菜の水やり
- おせちに代表される、手の込んだ特別メニューの調理(とろみ食やミキサー食などの介護食を除く)
- 家族分の洗濯
- 模様替え など
移動介護
クライアントの生活に必要な移動に関しては、重度訪問介護での支援が認められています。
例えば通院に伴う移動中の介護や、移動時に車いすに乗ることを介助するといった介護は、移動介護の範囲内と認められています。
移動介護でしてはいけないこと
重度訪問介護のなかで移動介護がサービスを提供することができるのは、日常生活を送る上で欠かすことができないと認定されている内容に限ります。
以下のような目的の外出においての移動介護は「してはいけないこと」に該当しますので、注意が必要です。
- ギャンブルを目的とした外出
- 風俗店への外出
- スナックをはじめとする、飲食を目的とした場所への外出
- 宗教活動を目的とした外出
- 通所や通学のための外出
その他に重度訪問介護がしてはいけないこと
上記のサービスの他にも、重度訪問介護がしてはいけないことについて、しっかりと把握しておきましょう。
- 「見守り」だけのサービス提供
- 医療行為に該当すること
- 銀行への預貯金の引き出し代行
- 契約書等への代筆(代理家族原則)
重度訪問介護でしてはいけないことの注意点
ここまで重度訪問介護でしてはいけないことの代表的な例をいくつかご紹介してきましたが、重度訪問介護の内容は自治体によって細かい違いがあります。
医療行為や散髪は医師法や理容師法などに抵触しますので全国一律でしてはいけないことに該当するのですが、その他の細かいサービス提供内容に関しては隣接する自治体であっても「重度訪問介護でサービスを提供してもいいか」という判断が分かれる場合があるのです。
アテンダントとしてサービスを提供する地域の規則を必ず確認し、適切なサービスの供給に努めましょう。
重度訪問介護では、してはいけないことが多数!事前にしっかり確認しよう
重度訪問介護のサービスを提供するにあたって、注意しなくてはいけない点についてご紹介してまいりました。
重度訪問介護は基本的に、クライアント本人の日常生活に必須と考えられないサービスの提供はしてはいけないことになっています。
また法律によって免許をもっていないと提供することができない行為や、社会通念上問題のある行動のサポートなどを行うことはできません。
事前にサービスの提供内容はしっかりと確認しておきましょう。