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相談支援専門員とはなんのために必要なの?相談支援専門員の仕事をわかりやすく解説。

相談支援専門員とはなんのために必要なの?相談支援専門員の仕事をわかりやすく解説。

相談支援専門員とはなんのために必要なの?相談支援専門員の仕事をわかりやすく解説。

障害福祉サービスに関わる職種のひとつに、相談支援専門員があります。

相談支援専門員は全国に約2万人以上いる、障害福祉サービスのプロフェッショナルです。

障害をもつクライアントと障害福祉サービスを結ぶ窓口となり、クライアントの自立した生活を長期に渡ってサポートしていくことが、その役割といえます。

近年では介護分野や福祉分野での実務経験を活かした転職先として人気が高まっていますが、今回は改めて相談支援専門員とはどのような仕事をしているのか、またどうして相談支援専門員が必要なのかを、わかりやすくご紹介していきます。

整備が進む日本の障害福祉制度

近年の日本では、障害をもつクライアントであっても地域社会での自立した生活を送る自由を尊重するための、法整備やサービス提供体制の強化が進んでいます。

特に2014年に、国連が掲げる「障害者の権利に関する条約」を批准して以降、障害者の基本的人権や尊厳の尊重が進められています。

その中でも特に社会的な体制整備が進められている分野が、地域社会で暮らしたいと願うクライアントに対する社会福祉サービスです。

自宅での自立した生活を望むクライアントに対する障害福祉サービスは、訪問介護や重度訪問介護、就労支援、自立訓練をはじめとして、様々な障害福祉サービスが提供されています。

どの障害福祉サービスを利用すべきか、分かりやすく説明するのが相談支援専門員

様々な障害福祉サービスが提供されており、またサービスの利用に伴う手続きが複雑化している状況において、クライアントをサポートするのが相談支援専門員の役割です。

相談支援専門員は障害福祉サービスや地域の特性などを把握したうえで、クライアントにとって必要な障害福祉サービスを紹介します。

また障害福祉サービスの利用サポートや、利用後のアフターフォローまでを担当し、まさに障害福祉サービスとクライアント、そして地域や関係各所をつなぐかけ橋としての役割を担っています。

相談支援専門員とは、どこでどんな仕事をするの?

相談支援専門員は、勤務する場所によって相談支援業務の内容が異なります。

ここでは分かりやすく、相談支援専門員の勤務先ごとに、相談支援専門員の業務内容をご紹介していきます。

障害児相談支援事業所での仕事

相談支援専門員が勤務している先として分かりやすい事業所の一つが、障害児相談支援事業所です。

障害児相談支援事業所は、障害をもつ18歳未満のクライアントに対しての相談支援業務を行う場所です。

障害児相談支援事業所で働く支援相談員がおこなっている主な業務内容は、以下の通りです。

  • 障害をもつ児童と家族からのサービス利用相談
  • クライアントの状況確認(モニタリング)
  • クライアントごとのアセスメントを作成
  • アセスメントに基づいた、関係各所との連携や会議、利用に関わる申請のサポート
  • サービス利用中のクライアントのモニタリングと再アセスメント

障害児相談支援事業所の場合はクライアント本人が児童に限られてきますので、特に障害をもつ児童に対する障害福祉サービスへの深い理解や、進級や進学に伴って予測される必要なサービス等を把握し、柔軟に対応する力が求められています。

一般相談支援事業所での仕事

一般相談支援事業所とは、基本的な相談支援に加えて、地域での自立した生活を目指すクライアントに対する相談支援を行う事業所です。

相談時点で施設に入所しているクライアントや病院に入院しているクライアントに対しては、退所・退院後の居宅探し、利用サービスの検討、また外出サポートなどを行い、初めてもしくは久しぶりに地域社会の中で暮らすクライアントを総合的にサポートすることが、一般相談支援事業所の相談支援専門員としての役割です。

特定相談支援事業所での仕事

特定相談支援事業所とは、基本相談支援のほかに計画相談支援の業務を行う事業所です。

代表的な業務内容は、以下の通りです。

  • クライアントのモニタリング
  • サービス利用計画の作成
  • 関係者や医療機関との連携、関係者会議の主導
  • 利用希望サービスとの連絡役
  • サービス利用開始後のモニタリングとアセスメント

わかりやすくいうと、クライアントが利用する障害福祉サービスの内容や利用量を計画する業務を担当しているということになります。

基幹相談支援センターでの仕事

先にご紹介した障害児相談支援事業所・一般相談支援事業所・特定相談支援事業所のリーダー的なポジションに該当する相談支援専門員の勤務先が、基幹相談支援センターです。

基幹相談支援センターは全てのクライアントの窓口となり、ここで働く相談支援専門員は、わかりやすく言うと「相談支援専門員の何でも屋さん」のような働きをします。

  • 障害福祉サービスについて初めて問い合わせるクライアントへの対応
  • 各種事業所へのクライアントの紹介
  • 各種事業所で対応しきれなかったクライアントの担当
  • 障害福祉サービスに関わる啓蒙活動や、障害者へ虐待・差別防止活動

このように業務内容は多岐にわたりますが、各事業所で働く相談支援専門員と同様に、障害福祉サービスへの知識を活かした仕事が求められます。

相談支援専門員とは、資格が必要な仕事なの?

相談支援専門員になるためには、介護・福祉分野において規定を満たす年月の実務経験を有していることに加えて、相談支援従事者初任者研修の受講が必須です。

無資格で相談支援業務を行うことはできません。

また5年おきに相談支援従事者現任研修を受講する必要もあります。

相談支援専門員とは、どんな人が向いている仕事なの?

相談支援専門員とは、一人ひとりのクライアントと向き合い、それぞれに適した障害福祉サービスを案内し、利用手続きと利用開始後のクライアントをサポートするお仕事です。

そのため障害福祉サービスに対する知識があり、また新しい制度やサービス、施設などに対する知識のアップデートに対して主体的に取り組むことができる人は適任といえます。

またクライアントの困りごとや必要としているサービスを的確に判断する判断力、クライアントにとって最適な利用計画を考案する企画力などをもっているひとは、相談支援専門員に向いているといえます。

相談支援専門員とは、わかりやすくいうと福祉とクライアントのかけ橋。

障害をもつクライアントが、地域や自宅で自立した生活を送ることができるようにサポートする、相談支援専門員についてわかりやすくご紹介いたしました。

相談支援専門員は勤務する事業所によって異なる相談支援を行いますが、どの事業所で勤務するにあたっても、障害福祉サービスに対する理解と知識が必要です。

またクライアントの想いを汲み取り、クライアントの尊厳を尊重する業務が期待されています。

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