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ケアマネと看護師ではどっちが上?給料・難易度・働きやすさなどで比較

ケアマネと看護師ではどっちが上?給料・難易度・働きやすさなどで比較

ケアマネと看護師ではどっちが上?給料・難易度・働きやすさなどで比較

ケアプランを作成する「ケアマネージャー(介護支援専門員)」と、医療従事者の立場からクライアントをサポートする「看護師」。どちらも介護現場において重要な役割を担いますが、この2つの職業はどっちが上なのでしょうか。

当記事は、ケアマネージャーと看護師について、立場、給料、難易度、働きやすさなどさまざまな観点から比較します。ケアマネージャーと看護師、将来的にどちらに進むべきか迷っている方はぜひご参考下さい。

立場はどっちが上か

まず、介護現場における「立場」においては、ケアマネージャーと看護師でどっちが上かは決められません。

そもそもケアマネージャーと看護師は、系統的に異なる職業であり、たとえば「ケアマネージャーを経験していないと看護師になれない」というような前提もなく、上下関係はありません。

仕事内容としても、ケアマネージャーはクライアントやその家族と話し合いケアプランを作成する、看護師はクライアントを見守り、健康管理や療養、医療行為(医師の指示のもと)などを行うことになりますので、仕事上で指示をしたり、受けたりする関係でもありません。職場によってはケアマネージャーと看護師は仕事上でほとんど関わらないこともあります。

給料はどっちが上か

政府統計「賃金構造基本統計調査 職種DB第1表(2019年度)」内の「きまって支給する現金給与額」は、ケアマネージャーが27万5000円、看護師が33万4000円と集計されています(企業規模計10人以上の場合)。

平均年収については、大手転職情報サイト「doda」によれば、介護福祉士/ケアマネジャーの平均年収が329万円、看護師の平均年収が415万円という値になっています。

職場にもよるものの、給料水準については、ケアマネージャーより看護師の方が高くなるのが一般的です。

なるための難易度はどっちが上か

ここでは、ケアマネージャー、看護師になるまでの道のり、資格取得の難易度などについて解説します。

ケアマネージャーになるには?

ケアマネージャーになるには「介護支援専門員実務研修受講試験」に合格する必要があります。

また前提として、介護支援専門員実務研修受講試験を受験するには「指定業務」を5年以上かつ900日以上経験することが必要です。指定業務については、医師、歯科医師、看護師、保健師、理学療法士、作業療法士、社会福祉士、介護福祉士、生活相談員、支援相談員、相談支援専門員などの業務が該当します。

試験の難易度としては、介護支援専門員実務研修受講試験(令和4年度)の合格率は19.0%となっており、約5人に1人が合格できる難易度となっています。

看護師になるのは?

看護師になるには、指定の教育機関で3年以上の学習をし「看護師国家試験」に合格する必要があります。

具体的には、以下のようなルートがあります。

  • 高校卒業後、看護大学で4年間学び、看護師国家試験を受験
  • 高校卒業後、看護短期大学で3年間学び、看護師国家試験を受験
  • 高校卒業後、看護師養成所(看護専門学校など)で3年間学び、看護師国家試験を受験
  • 中学卒業後、5年一貫看護師養成課程校で5年間学び、看護師国家試験を受験
  • 准看護師の資格を取得後、指定の教育機関で2年間学び、看護師国家試験を受験

試験の難易度としては、第112回看護師国家試験の合格率は90.8%(うち新卒合格率は 95.5%)となっており、9割近くが合格しています。ただし、看護師国家試験を受験しているのは指定の教育機関で3年以上学んできた人に限られるため、単純に合格率だけでは難易度が測れない部分もあります。

ケアマネージャーは時間がかかる、看護師はお金がかかる

ケアマネージャーになるには、指定業務を5年以上経験する必要があるため、看護師よりもなるまでに時間が掛ります。看護師は、指定の教育機関で3年以上学生として学ぶ必要があり、その間の学費を用意しなければならず、費用的なハードルが高めです。

働きやすさはどちらが上か

ケアマネージャーと看護師とでは、働き方や勤務環境なども変わってきます。ここでは働きやすさの面でどちらが上かについて解説します。

日勤で働きやすいのはケアマネージャー

ケアマネージャーは「日勤」が主体であり、勤務時間も通常は固定です。このため、朝出社して夕方帰宅する規則正しい生活をおくりやすいです。ただしクライアントの都合などにより、急な呼び出しが入ることはあります。

一方で看護師は、勤める介護施設にもよりますが、夜勤、交代勤務、シフト勤務が発生する施設もあり、不規則な生活となってしまうことがあります。

身体を動かして働けるのは看護師

介護施設で働く看護師は、クライアントのバイタルチェック、ケガの処置、投薬や点滴(医師の指示のもと)など、身体を動かす業務が多いです。ただし介護業務(’身体介護や移動介助など)は介護士が行うため、力仕事は少な目であり、適度に身体を動かせるバランスのよい立ち位置です。

一方でケアマネージャーは、クライアントやその家族の方から必要な情報を聞き出したり(アセスメント)、ケアプランを作る業務が主体となります。デスクワークも多いため、じっとして仕事をするのが苦手な方の場合、働きにくさを感じてしまうことがあります。

Wライセンスで働く道もある

ケアマネージャーと看護師の両方の資格を持ち、Wライセンスとして活躍している人もいます。

両方の分野に精通していると、行える業務の幅も増え、より高い質でクライアントをサポートできるようになります。「地域包括センター」のような包括的な介護サービスを提供する施設にも転職しやすくなります。

介護現場のエキスパートを目指したい人は、長い道のりとなりますが、Wライセンスも一つの選択肢です。

収入以外の部分にも目を向けてみる

以上、ケアマネージャーと看護師について比較しました。

収入水準だけでみれば、ケアマネージャーより看護師の方が上になることが多いですが、仕事の良し悪しは単純に収入だけでは図れない部分もあります。

ケアマネージャーと看護師では、仕事内容や仕事環境も大きく異なりますので「自分はどちらの仕事がやりたいのか」「どのようにクライアントをサポートしていきたいのか」などを含めて考えていくことをおすすめします。

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