たまたまとたまたまが重なって、重度訪問介護、はじめました / 穀田優佳

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たまたまとたまたまが重なって、重度訪問介護、はじめました
穀田優佳

初めまして。ホームケア土屋いわて管理者をしております、穀田優佳(こくたゆか)と申します。よろしくお願いいたします。

コラムをお願いしますと、エリアマネージャーからご指名を受けて「えー!出来ないですよー!」と、思いましたが、出来る出来ないはやってみないとわからないので、引き受けることにいたしました。(笑)

文章がハチャメチャですが、少しの間お付き合いください。

私が介護の仕事に就くきっかけは両親の死でした。「人間100%死にます。」

母親は孤独死、父親は自殺、聞くと「えっ?」となりますが、父は自分で選んだ死、母は寿命でこの世からおさらばしたので私は悲しくないし、両親も、もしあの世があるならば見守っていてくれると思います。

(介護の仕事をする前も、友人や知人から介護の仕事の誘いは来ていましたが、踏ん切りがつかないというかその時はやりたくなかった…)

その両親に生前、「何もしてあげられなかった」「親孝行が出来なかった」という一般的な考えで職業訓練校に通い、介護の資格を取り、特別養護老人ホーム(特養)に就職しました。

はじめは何もわからず、おむつ交換ひとつ出来ずの、ただぼーっと突っ立っているだけの職員でしたが、先輩に教えられながら1つずつ覚えていきました。が、なにせ特養(従来型)なので、入居者さんが約100名、ショート、デイサービス、ユニット型居室等合わせると約130名弱いるので、顏と名前の一致が出来ず、時間に追われる毎日でした。

入ってくる入居者さんは、必ずと言っていいほど「家に帰る」といい、外に出ようとします。

最初は認知症状なんだ、仕方がないんだと思い、一緒に外に行き、ある程度時間が過ぎ、施設に帰ってくるように誘導したりしていました。それを不思議に思わなかった。

ですが、ある研修に行った際に、帰宅願望がある方は家族との話し合いが出来ず、「買い物に行こう」「散歩に行こう」などと”だまされ”、連れてこられるのが多いと聞いた時、ものすごく衝撃を受けたのと同時に納得しました。

誰だって黙って連れてこられて、今日からここで暮らしなさい、どこの誰とも知らない人と共同生活しなさいって言われたら、困惑するし、戸惑うし、自分だったら、「はぁ?」ってなりますよね。

いくら認知症だからって…

施設で働くと、「施設側の事情」で時間時間で行わないといけない業務があり、支援があり、施設側の動きになってしまい、個々の入居者さんとゆっくりと話も出来ず、少しの時間話しているとさぼっていると思われ陰口を言われ、いやな思いをし、それがだんだん慣れっこになってしまい、いやになって施設をやめたくなりました。

ですが、他の施設や短時間の訪問介護にも興味がなかったので、自分の介護技術を磨きたいと思い、動画配信サービス(ユーチューブ)を見ていたところ、面白そうなチャンネルがあり見ていたら、重度訪問の動画をアップしているチャンネルで、たまたまそのころ土屋で働いていた人からメールが入り、そして、たまたまそれが、重度訪問を行っている土屋でした。「これは偶然ではなく必然で呼び寄せられたのかな?」と思い(笑)連絡を取り、非常勤から働かせてもらい、今はいわての管理者をさせてもらっています。

居宅介護で重度訪問って聞いたことがなく、ましてや障害がある人の支援なんて出来ないけど、「やってみて損はないかな」と思いました。

「障害」となっていて、ALSや筋ジスなど私があまり知らない、というか今まで認知症のお年寄りという「くくり」の中でしか介護してきていなかったので、これまた衝撃というか、どうやってコミュニケーションを取ればいいのかわからず、ですが8年程施設にいて、それなりに、体交やおむつ交換が出来るという自負があり、少し高を括っていたところもありましたが、いざ支援に入ってみると、何も出来ず泣いて、その当時の管理者に「やめる」と言っていました…。

あれから約1年半程経ちますが、少しは皆様のお役に立てているかと思います。

あの時ユーチューブを見ていなかったら、あの時連絡をもらわなかったら、あの時土屋に来なかったら、まだ以前の施設に残ってくすぶっていたかもしれません。土屋にきて良かったです!

プロフィール
穀田優佳

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