社会性、経済性、そして人間性について
寺内 勝(ホームケア土屋 大宮)
社会性・経済性・人間性
すべての企業の企業目的はこれだと思っています。
すみません。すべてと言いましたが「無い」企業も残念ながらあります。
【企業の目的】
企業に係るすべての人が仕事を通じて人間性を向上させる。
企業の活動を通じて社会に貢献する。
企業の活動を通じて利益を出し、企業を存続させ、社員の生活を守り、納税する。
これが一般的な目的だと思います。
1.人間性の追求
仕事とは人格の延長だと思います。
だから経営者にとって最も必要なものは「品性」。
昔よく成功した経営者がTVで何台ものスーパーカーを所有しているのを自慢していましたが全く「品性」がありませんでした。
取引先、社員がどう思うか配慮が感じられませんでした。
また仕事を通じて新しい人や環境に出会い己を磨き高めていく、会社は修行の場、道場、人間関係を向上させる場ともいえるでしょう。
2.社会性の追求
仕事を通じて社会の役に立つ、人に迷惑かける会社なら無い方がいい。
人の役に立ち、喜ばれ、感謝される仕事をする社員を守る。
社員が不幸になる会社なら無い方がいい。
人に迷惑をかけるには「社員が迷惑をかける」「作った製品が迷惑をかける」。
内容によっては存続させたい、無くなっては更に社会に迷惑がかかる会社が存在するのも事実です。
バランスが難しいですね。
3.経済性の追求
会社は利益を出すが、それ自体が目的ではない。
利益は会社存続のための手段。社員が経済的な安定を得るための手段。そう考えると企業の目的は分かりやすくなりますね。
しかし違うだろうと思う方もいると思います。
「企業の目的か」「ビジネスの目的か」にするかで意見も分かれると思います。
「ビジネスの目的」、つまり商売の目的は、顧客を作り出すことであり、利益を出すことではない。
しかし「企業の目的」は人を幸せにし、社会に貢献すること、そのために利益を出すのです。
会社とは手段です。会社とは社員を幸せにし、社会に貢献するための手段です。
会社とは社長の理念=考えを実現するための手段です。
経営理念を実現するための手段として会社があり、その会社を継続するための手段として利益が必要になります。
会社を経営する目的には社員を幸せにし、社会に貢献することです。
そのための手段として利益が必要になります。
また会社の経営理念の実現のために会社という手段が必要なのです。
この関係がとても重要です。また人間性、社会性、経済性、この三角トライアングルのバランスが重要になります。
企業によっては平成前半までは経済性を重視している企業が多く、人間性、社会性は二の次が多かったように感じます。
しかし現代において、生き残っている企業は人間性、社会性もしっかり考え実行していた企業が多く残っています。
我々の業界は社会性が特に強く求められていますが、当社は人間性、経済性にも重きをおいている会社でとてもバランスが良いと思っています。
また、この三角の3つの辺を毎年大きくしたいと考えます。
なぜなら永久に必要な会社だからです。