受けるより、与えるが幸い
藤盛雄都
2023年、今年もお一人でも多くの「小さな声」を探し求め、応えるべく精進してまいりますので、一層のご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願いいたします。
私は介護職を始めて1年半になります。
最初は放課後等デイサービスで働きながら、非常勤として土屋で働き始めたのが、介護職を始めたきっかけです。
元々介護に興味があったかと言われたら、「なかった」と思います。
放課後等デイサービスの仕事を始めたきっかけは、子供が好きで、公園で遊んだり、レクリエーションを考えて「一緒に楽しみたい」という思いで始めました。
たまたま配属された事業所が特別支援学校の児童が来られる事業所で、そこで初めて障害福祉に触れる事となりました。
一人一人違う特性や障害があるなか、日々の活動がすごく楽しく、そこである思いが私の中に生まれました。
それは「この子達が大人になった時の生活はどんな生活なんだろう」でした。
学校から帰ってきた後の数時間と、長期休みの時に朝から15時過ぎまでの時間を見ていて、家での生活はどんななんだろう、将来の生活は?などより興味を持つことになりました。
そこから重度訪問介護を知る「きっかけ」がありました。
私はクリスチャンで、毎週日曜日に教会へ通っているのですが、そこで知り合った脊髄損傷の方を通じて重度訪問介護を知りました。
最初は「身体ケアの勉強になれば」と、非常勤で始めましたが、何度も支援に入る内に「もしかして、自分がやりたい職業なのでは?」と思うようになりました。
そして、放課後等デイサービスの仕事を辞め、土屋に入社しました。
今まで障害を持つ児童と関わってきましたが、身体ケアの部分は全くの未経験で、初めてクライアントの身体に触れた時は緊張で冷や汗が出たことを覚えています。
「やりたい」と思って始めた仕事でしたが「本当にやっていけるのだろうか?」と不安に思った事もありました。
施設とは違い、クライアントと一対一になる重度訪問介護は、なかなか自分の支援を客観的に見ることが出来ず、他のアテンダントの方が「普段どの様に支援をしている」のか、口頭では聞けても、直で見る機会が少ないので、より不安になる事がありました。
そして、私が初めて同行研修で教える側になった時、同じクリスチャンで重度訪問介護を始めるきっかけとなったクライアントの方に「僕が教える事になりますが、僕の普段の支援で気になるところはありませんか?」と意を決して聞いてみました。
するとクライアントの方は「雄都君のやってくれてる事で間違ってないから大丈夫。」と言ってくださり、それまで不安に思っていた事がスッキリした感覚になりました。
そこに至るまでには、コーディネーターやマネージャーといった、「普段からアテンダントの事を気にかけて下さる方々」がいて、困った事や不安に思った事を気軽に聞ける環境だったことも、その時の私にはすごく支えになりました。
聖書の中に
「受けるより与えるが幸い」
という言葉が書かれてあります。
今度は私が与える側となれるように、また介護という仕事を通して出会った方、これから出会う方とも様々なきっかけとなった事を感謝し、日々の支援に努めていきます。