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『無条件の愛情』【後編】 / わたしの

『無条件の愛情』【後編】 / わたしの

『無条件の愛情』【後編】
わたしの

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無条件の愛情【前編】 / わたしの | ホームケア土屋

土橋:さて、パラオに行くところまでお話を伺いました。

暢:そう、最初は行きたくなかった。

そのころ仕事が楽しかったし、自分が望んでいくというより夫に連れて行かれたっていう気持ちが強かった。

パラオでは英語を使わなくてはいけなくて、英語自体は好きだったんだけど仕事で話さなければいけないのがたいへんで、最初の1~2年はつらかったよね。

土橋:それでパラオから帰ってきて、現在の職場に就職されたんですよね。

暢:そうだね。帰ってきたとき、子どもが一歳だった。

それで前に土橋さんにも話したよね、旦那は水商売をやめて…。

土橋:(慌てて)水商売ってマリンスポーツね(笑)。

暢:(笑)そう、ウォーターね。

土橋:毎回このやりとりしてますよね(笑)。

暢:水商売やめて、夫は先生になるためにスクーリングしてた。

私は英語を使った仕事をしようかなとも思ったんだけど、でもたまたまチラシで現在の職場をみつけて、とりあえず近いし、まずは行ってみるかって感じで働き始めて、今にいたるというところです。

土橋:知的障害のある子どもの療育、重度心身障害者の生活介護(通所、日中活動)を経て、現在は都内の相談事業所で、知的障害のある方の計画相談をしているわけですね。

暢:そうですね。

土橋:現在、働いているときに、昔感じていたような好奇心や使命感は自分の中で変化はあったんですか?

暢:同じ福祉分野でもいろんな人がいて、いろんな出会いがあって、こんな世界があるんだといつも感じてる。

土橋:出会う中で、目の前の人たちが少し楽になったり、よりよく生きられるようにサポートしたいという気持ちがあるの?

暢:うーん、どうかな~。それはもちろんやらなきゃいけないことだからやっていることだけど…

あんまり深くは考えてないけど…、障害があるなしに関わらず、サービスを必要としている人たちの中には

「どうしてこんなにお腹が大きくなるまでどこにも相談しなかったの?」

みたいな人たちがいて、生んでから虐待とかするようになっていくケースもよくあるし、ゴミ屋敷に住んでいる人もたくさん見てきたけど、そういう人たちって出会いとか経験が極端に少ないなって感じるの。

情報も取れてなくて。

あのときに誰かとつながっていたら、この人死ななくてすんだのにとか、人を殺してないよなとか、どうしてそんなに我慢していたんだろうって考えると、少しでもどこかにつながるようなきっかけづくりができたらなとは思う。

最終的に気付くのは本人なんだけど。

土橋:ひとつ質問をしたいのですが…。

仕事をしながら家庭でも子育てしたり家事をしたり、たいへんかと思いますが、そんな日常の中で楽しいとか充実しているとか何か感じることはありますか?

暢:子どもが3人いて、全員女の子なんだけど姉妹が仲がいいのは「いいな~」って思う。

笑ったり、交換日記したり、お風呂に一緒に入ったり、ときには喧嘩もしてるけど。

長女や次女が、末っ子を「かわいいね」って言うんだけど、そういうのを聞くと嬉しい。

私と遊ぶよりも、やっぱり子どもたちで遊ぶ方が楽しいんだと思うし。

大人になっても兄弟姉妹で連絡を取り合うのとかよくない?そういうのある?

土橋:LINEしたりしますけどね、向こうからは滅多に来ないですね。

暢:そんなもんだよね。だから子ども同士で仲いいのをみると幸せだなとは思う。

あともう一つ感じるのは、長女を出産した後に、本当に愛おしいなーって心の底から思ったのを今でも覚えているんだよね。

土橋:うんうん。

暢:隣で寝ているのを見ているだけで幸せに思えた。

その時に、こういう風に思えるのは、やっぱり無条件で父や母が愛おしいって思って愛情をかけて私を育ててくれたから、私も子どもに対してそう思えるんだなとつくづく思えた。

親からの無条件の愛情を再確認できたんだよね。

そう思えたこと、そう感じられたことが幸せだったかな…。

土橋:なるほど…。

暢:つまり、新しい命を育てて、受け継いでいく時に、自分がどうやってこの世に受けいれられて、育てられたかが実感として分かった気がして…。

だからこそ、虐待を受けたり適切な環境で育てられなかったりする子どもたちは、大人になって生活が安定しなかったり健康でいられなかったりするのは当たり前だと思って、そういう人に関わっていく意味を改めて思ったの。

土橋:理屈ではなく、実感したんですね。

暢:そう、実感。

土橋:お話を聞けて嬉しかったです。暢さんが得た実感を少しだけ分けてもらったような気分です。

子どもの頃の夢や学生時代の話から、現在の状況までお話を伺いましたが、内容がバラバラのように見えて、しかし地下水脈のように一貫したものが流れているのも感じました。

「テーマ」のように流れていますね。

それが「無条件の愛情」や「育てられ方」の話になってくるのだと思います。

ありがとうございました。また是非お話聞きたいです。よろしくお願いします

暢:ありがとうございました。

おわり

プロフィール
わたしの╱watashino

1979年、山梨県生まれ

▼ 音楽
https://note.com/wata_shino/n/nf4989b561ab7

▼ 文
https://note.com/wata_shino/n/nd7b0f566bb9f

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