書を捨てよ、旅へ出よう
池田憲治(ホームケア土屋 鳥取)
大学生の頃、サッカーばかりしていましたが、その合間には本を読むことに没頭していました。
どうしても気になる本は、授業を休んでまで読んだほどです。
こう話すと授業をサボってばかりいたのかと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、一応4年間で卒業ができましたよ。
それに成績はちょっと自慢の右肩上がりの4年間でした!
サッカー部の寮に住んでいたので、自炊の必要はなく、部活後はすぐに晩御飯を食べて、お風呂に入ってフリータイムでした。
それに同じサッカー部の仲間がすぐそばにいたので、毎日のようにお祭り騒ぎです。
そんな騒がしい建物でしたが、読書をしている時は私のひとり時間です。
恋愛小説を読んでは、彼女が欲しいなーと友達と語り
青春小説を読んでは、友達とワイワイ騒ぎ
ミステリー小説を読んでは、ことの真相に驚き
歴史小説を読んでは、オレもやってやると感化され、
ファンタジー小説を読んでは、夢心地になり
部屋の一室にいながら様々な考えや想像を膨らませることができました。
しかし、この10年間は本をほとんど読めていません。
本は読めていませんが、様々な体験をしたように思えます。
まさに「書を捨てよ、町へ出よう」のような状態。
旅行に出たり、新しい体験をしたりするというのは、本では伝わらない何かを感じることができるチャンスでもあると考えています。
先日、SDGs委員会の企画である「MATAたび」の第一弾として、クライアント共に日帰り旅行に行ってきました。
スケジュールは、車好きなクライアントと相談して決めました。日産GT-Rの見学、レクサスLC500の見学、焼肉という流れ。
GT-Rは日産の高級スポーツカーで、その中でも評価の高いR34スカイラインGT-Rのnismoタイプ。
売値はなんと3000万円!!
ドアノブを触るのでさえ、躊躇してしまう品物です。
そんな車に乗せてもらい、マフラー音も聞かせてもらいました。
全介助のクライアントですが、3人で移乗し乗車。
見学すらも特別にさせてもらったのに、さらなる配慮で乗せてもらうこともできたのです。
普段と違い、クライアントが運転席、ご家族が助手席という絵に感動しました。
喜んでいる姿を見て、こちらも嬉しくなります。
レクサスでも普段は置いていないLC500、1400万円の見学です。
しかも赤のLC500。
お店の中でもとても目立っています!
5リッターⅤ8エンジンのマフラー音も最高でした。
これもそうですが、インターネットで聞く音とはまるで別物。
体の中から痺れるような大迫力のマフラー音。
そして近代的な車内や座り心地抜群のシート。
このクライアントは電動車いす乗車時、右に傾きやすいのですが、この車に座っている間は一度も座位が崩れることはありませんでした。
いつかレクサスが電動車いすを作る時がきたら、こんなシートをつけたら面白いですねとクライアントとも笑いました。
高くて買えるか分からないけどねって。
LC500は試乗車でもあったので、お店の方の運転でいざ公道へ。
加速時のGを感じ、周りからも注目を集め、また新たな体験をされたようです。
これも町へ出たからこその体験ですね。
クライアントのための日帰り旅行ですが、ご家族も支援者も幸せな時間となりました。
車は人や物を運ぶものでしかありませんが、好きな人から見ればそんな単純な話ではありません。
一般道なんて60キロまでしか出せないのに250キロ出せる意味があるのっていう人もいるでしょうが、そんな単純な話じゃないのです。
車好きな人にとってはね。
皆さんもそれぞれ好きなことがあると思います。
まだまだコロナの影響で多くの制限がありますが、一緒に皆さんのやってみたいを叶えてみませんか?
職員も一緒に楽しませてもらいます♪
今回の旅も半分以上、仕事だということを忘れ楽しんでしまいました。
私個人としてもなかなか実現させることができないので。
よーし、次はどこの車を見に行こうかな?
クライアントを巻き込んで、一緒に楽しい時間を過ごしたいですね。
もっと我がままに!
「書を捨てよ、旅へ出よう」