見えにくい中での妊娠・出産・子育て⑪/ 水島恵

見えにくい中での妊娠・出産・子育て⑪
水島恵

⑩までは長男・次男ともに小学校までのことを話してきましたが、次に中学校や受験のことをお話したいと思います。

小学校は1学年3クラス規模の学校でしたが、中学校は小学校3校が合わさり、1学年9クラス規模、生徒900人に職員が80人という、岡山県内トップクラスの1000人近いマンモス校でした。  

小学校までは、私たち親子はどの先生方からも知られている存在でしたし、私もだいたい先生を知っていました。  

中学校では教頭先生もお二人でしたし、教科担当の先生にお会いするのは入学式やPTA総会など大きな行事か、参観日の授業でたまたま会った先生を知ることになる、という程度になりました。

長男が1年生の時は若めの女性の英語の先生で、2年・3年はベテランの男性の体育の先生が担任でした。  

我が家は自転車通学区域ではありましたが徒歩区域に近い所でしたので、長男は徒歩通学を選択しました。
自転車には乗ってほしくないのが本音だったので、乗る練習さえしてやらなかったことや、視力的にも難しく移動手段は徒歩しか与えてきませんでした。

長男も自転車に乗りたがらなかったことを幸いとしてきました。
練習してまで自転車通学したいとは思わなかったようです。

中学校は、長男が入学した時は落ち着いていましたが、何年か前までは校内をバイクが走ったりタバコの吸い殻があちこちに捨てられたりするなど荒れていました。

自転車のサドルが無くなったとかヘルメットが紛失したというトラブルに巻き込まれたくなかったので、徒歩通学は本当に幸いでした。

長男の学校生活は、帰宅部でしたのでクラスメイトとの関係性しかなく、小学校とは違う中学校生活のクラブ活動などを味わってほしいと、少し残念に感じたものです。

帰宅部もいなくはないのでしょうが、大抵は教員もクラブ活動を勧めるのではと思うのですが、そんな気配もなかったので「放課後まで責任を負うのは厄介だったのだろうか」との考えが頭をよぎってしまいました。

クラブ活動に関心のない長男も、3年生になればクラスメイトの受験ムードに影響を受けたようで「受験して高校に行く」と言い出しました。

長男が希望するならもちろんですが、高校進学は何らかの形でさせようと思っていましたので、高卒後の就職のことも考えて動くことにしました。

でも長男は「通いたい学校を受験したい」という気持ちもあり、その希望も受け入れ受験することになりました。
夏に公立と私立2校のオープンスクールに行き、パソコンクラブの体験もしていました。

オープンスクールの時は担任が自動車で私たち親子を連れて行ってくださいました。今思えば凄く甘えさせていただいたのだなと思います。

ガイドヘルパーさんと行くとか保護者同士で行くのが普通なのですから、担任がかなり配慮してくださったのだと思いますし、校長が許可してくださったことにも感謝です。

公立と私立を受験しました。

長男に「なぜこの私立を選んだのか?」と訊くと「制服が着たい」とのことでした。世間で女子が「あの学校の制服が着たいから」と受験するというのはよく聞く話ですが、我が長男がそのような理由で学校を選んでいたとは、少し笑えてしまいました。

正直、合格通知が来るとは思いませんでしたが、受験経験をさせたい気持ちだけでした。
担任もそれを理解の上、黙って手続きをしてくださっていたと思います。

支援者の方は、一世代二世代前は「普通高校へ障害者を」と運動されていましたが、「不合格を突きつけるのは傷つけることになるから、受験も良し悪しだなあ」と言われていました。

結局、長男は中学卒業後、数ヶ月自宅で過ごすことになりました。

長男人生初の受験の時に、私自身が決断しなくてはいけない出来事がありました。
そのエピソードは次号に続きます。

◆プロフィール
水島恵

水島 恵(59歳)
岡山市在住
視覚障害(先天性緑内障)
岡山県UD推進アンバサダー
指圧・あん摩・マッサージ師
着付け1級(認定)
趣味は編み物、料理(特にスイーツ)、カラオケ、旅行、和装、講演・講座巡り

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