新しい概念も、意味が分かれば当たり前のことだったりする
萩野繁俊
成果を出すためには、その成果に向けた計画(PLAN)、実施(DO)、評価(CHECK)、改善(ACTION)のPDCAサイクルが有効であるとされております。
PDCAサイクルは、いわゆるフィードバックして改善し、より良くしていく、というものです。
PDCAサイクルに対して、観察(OBSERVE)、状況判断(ORIENT)、意思決定(DECIDE)、行動(ACT)のOODAループというメソッドも近年注目を集めておりますし、人材育成においてはFFA(FEED FORWARD ACTION)が良い、との話もありますが、いずれも成果にたどり着くためのプロセスです。
まるで難しい話のようですが、実は自然とだれでも仕事や日常生活で行っている事かと思います。
例えば、趣味として釣りに興味を持った方が「大きいブリを釣りたい」という成果を目標とすれば、釣り具を揃えて餌を用意し、計画を整えます。
整った後には、実際に海に行き、釣りを実施します。
そこで釣れなかった場合には、餌が悪いかな?場所が悪いかな?時間帯が悪いかな?と振り返りを行い、改善した後に再度計画、と繰り返します。
さて、興味を持ったばかりの人が、いきなり巨大なブリを釣れるでしょうか。
可能性はゼロではありませんが、いきなりの「高い目標」にトライとエラーを繰り返したものの成果を得られず、挫折し全てを諦めるといった例は少なくありません。
大きな成果も、もちろん目標として大事ですが、まずは達成可能な目標から設定し、成果を積み上げ、それが自信につながる。積み上げた小さな成果と自信が、その先の大きな成果を生み出すプロセスとなる事もあるのです。
大きく脱線していた話を戻します。
プロセスも当然大事なのですが、ソ-シャルビジネスにおいては、成果というものの捉え方が重要となります。
社会問題を解決し、社会的価値観を解決する「手段」として、資本は必要となります。
当然、資本なしでもできることはありますが、資本はいわゆる車を走らせるためのガソリンであり、スピード感やいい意味での爆発力を生む燃料となります。
もちろん、資本だけに偏って、理念の部分をないがしろにしてしまっては本末転倒な訳です。
ゆえに土屋のソーシャルビジネスでの成果にはバランスをとる事が重要であり、その成果を生み出すためにバリューへの理解を深め、広げる必要があると考えます。
戦国武将の武田信玄の名言の中で「人は城 人は石垣 人は堀 情けは味方 仇は敵なり」という言葉があります。人材こそが強固な守りとなり、情けは心を繋ぐ。しかし仇は国をも亡ぼす、といった意味の言葉です。
同じ方向を見据え、一人では解決できないことでも、協力し合えば何倍にも力を発揮できます。
私も、人間力を高め、会社と共に成長していきたい。日々そう思うのです。