他者の人生に触れる ~「仕事」の根っこにある意義 ~
和田博道
私の妻は介護士として働いています。
学校を卒業後、有料老人ホームや病院、訪問等で経験を積み、介護歴で言えば私よりも先輩です。
日々、ヘトヘトになるまで働き、仕事の壁にもぶつかり、そのプレッシャーから時には涙を流すこともあります。
苦しみながらも真剣に、介護に向き合い、なぜこれまで続けることが出来たのか?そんな話になりました。
今回は妻との語り合いを通じて、改めて介護の魅力を考えたエピソードをお話したいと思います。
妻の職場の利用者Aさんは、普段はあまり自分のことを語らない方だったそうです。
しかしある日突然、Aさんは自分の若い頃の仕事について妻に語り始めたそうです。
これには周りの職員もびっくりしたとのこと。
Aさんは、妻がAさんの話に興味を持ち、真剣に耳を傾けてくれることに感動し、自分の心を開くことができたと言ったそうです。
これには妻も、これまでの関わりが実を結んだと感激。
妻はこの時、介護はただの仕事ではなく、利用者の方々の過去や思い出を尊重し、その人らしさを大切にすることができる、それこそが介護の本質だと強く感じたと言っていました。
「介護って、ただ身体を支えるだけじゃなくて、やっぱり心のケアが大切なんだよね」
「介護は、他者の人生を支えることだ」
と語ってくれました。
特に、介護一筋でやってきた妻からすると、これまでに他者が歩んできた様々な生き方・人生模様というのは多くの学びがあるそうです。
他者の人生の一端に触れることができ、共に過ごすことができるのは、介護を通じて得られる貴重な経験の一つです。
妻と語り合いながら、私は介護の魅力を再認識することができました。
単なる身体的な支援を超えて、心と心をつなぎ、お互いに支え合うことができる仕事であるという点が、私たちにとって大きな魅力なのだと感じます。
今後も、共に介護の現場で学びながら、少しでも多くの人々に寄り添い、支え合うことができたらと思います。
◆プロフィール
和田 博道 ホームケア土屋 久留米
ホームケア土屋久留米 コーディネーター平成20年 ヘルパー二級取得。
平成24年 有料老人ホーム就職。
平成28年 介護福祉士取得。
令和元年 重度訪問介護の会社へ就職。その後株式会社土屋へ
資格:介護福祉士、保育士、幼稚園教諭児童福祉、障害者福祉、高齢者福祉の枠に囚われない幅広い視野を持った人間を目指し頑張っています。






