『介護職に必要なもの』~気づくこと、気づきを変化につなげること~ / 三浦仁義

『介護職に必要なもの』~気づくこと、気づきを変化につなげること~
三浦仁義

私自身、介護職に必要なものとしては『気づき』が一番だと思っております。

介護現場においては、気づく事が大事です!と色々な介護の職場でも言われてきましたが、言葉だけでは中々抽象的でつかみがたい印象かと思います。もう少し具体的になるように、見ていきましょう。

例えば、トイレ介助一つにしても、指導された事に対して何も疑問を持たずに、そのまま教わった通りに支援するのではなく、「どうして」この介助方法が良いのか、

また介助中にどのようなリスクが伴うのか、リスクが発生した際の対処方法、さらにはリスクを侵さないで済む方法が他にはないのか等、気に掛ける事が『気づき』への第一歩かと思います。

リスクヘッジやリスクマネジメントと呼ばれる事と同じかもしれませんが、介護業界における『気づき』とは、その前段階のちょっとした違和感や不快感、疑問といった僅かな感覚だと私は思います。

しかし、ただ単に気づくだけではダメです。
その僅かな感覚をそのままにせず、次の行動に移せるかが成長の鍵になります。

たとえ技術や知識を詰め込んだとしても、必要な状況で『気づき』もせずに発揮できなければ宝の持ち腐れです。

個々の性質や生活環境等で、自然に気づく事に慣れてる方は苦もないでしょう。
そうでない方々にとっては、技術や知識よりも『気づき』を身に着けることが先決です。

常に様々な状況をシュミレーションしながら仕事をし、また、そこで芽吹いた僅かな感覚を逃さず、個々で分析、他者との共通感覚の擦り合わせ、

リスクが発生した際を想定したロールプレイング等、研修でもありましたが、介護現場におけるリスクマネジメントの「”PDCA”サイクルを個人で意識して行う事」が大切です。

コーディネーターやアテンダントには常々、技術や知識は後からどうにでもなると話をしています。

なぜならば、この『気づき』を身に付ければ、自ずと必要な技術や知識を欲するからです。

◆プロフィール
三浦仁義 ホームケア土屋 久留米

地元の大学卒業後、営業や飲食業を転々とする。
28歳の時にハローワークの職業訓練にて、ヘルパー2級を取得。地元の有料老人ホームに就職する。
その後、自身の視野を広げる為に、グループホームや重度訪問介護の他事業所、特別養護老人ホームを経て、令和元年5月に前会社に就職。
令和2年4月にコーディネーター昇格、令和3年9月より、久留米事業所のオフィスマネージャーに就任。
有資格:介護福祉士

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