「点字ブロックについて」/水島恵

「点字ブロックについて」
水島恵

 みなさんは「点字ブロック」に関して何を知っていますか?

「名前は知っているけど他に何があるの?」という方も「もしかしてあの黄色いボツボツしたのが道や交差点や階段の手前とかにあるもののこと!?」という方もちょっと関心を持ってみてください。

まず点字ブロックは、誰のためにどこでうまれたのでしょうか。
誰のためかはわかりますよね、視覚障害者のために造られたものです。

ではどこで?は、なんと日本なんですよ。土屋の本社がある岡山県で誕生したのです。

詳しくいえば私が住んでいる岡山市に故三宅氏がおられて、視覚障害者が白杖を片手に歩行しているのを見て、「もっと安全安心に歩けたら楽なのに!」と考案発明してくださったものです。

1961年、岡山市原尾島に在る岡山盲学校の近辺に初めて設置されました。

そこから今では世界中に広まりました。
ここまでは重要な知識ではありません。

ここからは是非知っていてもらいたいことを話してみます。

点字ブロックの定義として法にも掲げられているのは、視覚障害者が安全に移動できるために、色についても重要なことが掲げられています。

日本工業規格、バリアフリー法などで「黄色を原則とする」と掲載しています。

視覚障害者は全盲のことと認識されやすいですが、実際は視覚障害者の8割はロービジョン(弱視)で、点字ブロックの色はとても重要なのです。

それに、点字ブロック上を安全確保するために、視覚障害者以外の方にも判りやすい目立つ色でなくてはいけない筈です。
目立たなければ点字ブロックの意味や重要度も認識されません。

黄色で目立っていても点字ブロック上に物を置いたり、立ち話したり、車を平気で止めていることは減らないのが現状ですが。

実例として、あえて目立ちにくい色で敷設したという津山市で、「点字ブロック上に物を置かないで・止めないで」と注意を繰り返した方が言われていましたが、皆さん、「すみません。気づかなかったんです」との反応だったそうです。

さらに、広い歩道で歩行者と自転車を分けるセンターライン代わりに点字ブロックが敷設してあったりもするとか。
経験話の中には、前方から来る歩行者と自転車に挟まれそうになった事があるとか。

黄色を貴重にするのは、目立つ色だからです。

実例としてわかりやすい話として、小学生の通学用の帽子が黄色なのは最も事故率が低かったのが黄色だったそうで採用されているらしいです。

視覚障害者の安全の為に、世界で初に敷設された施設が「景観を損なう」という理由と、目立ちにくい色にする事や、敷設場所を考慮しない事で危険な施設に代わってしまったと言う事を考え直す必要があることを広報していかなければいけないと思っています。

みなさんは点字ブロック上を歩きスマホしている人を見かけたりしたことありますか?
すごく勇気がいるでしょうが、間接的手助けとして注意をしていただけると一件でも安全確保になります。

まだまだ点字ブロック上で起きている実例があります。
これについては次回にも触れたいと思います。

踏切事故や駅ホームからの転落事故で関わってくるのが視覚障害者自身の白杖の使い方や点字ブロック敷設問題です。
このあたりも触れてみたいと思います。

次回に続く。

◆プロフィール
水島 恵

水島 恵(59歳)
岡山市在住
視覚障害(先天性緑内障)
岡山県UD推進アンバサダー
指圧・あん摩・マッサージ師
着付け1級(認定)
趣味は編み物、料理(特にスイーツ)、カラオケ、旅行、和装、講演・講座巡り

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