アテンダントに寄り添い、そしてその先に…。 / 佐藤志津子

アテンダントに寄り添い、そしてその先に…。
佐藤志津子

高齢化が加速する中、介護業界では人手不足が大きな問題となっている。

事業所を運営する管理者にとっては悩みが尽きない。求人募集しても、事業所側の希望にあった応募者が集まらない。さらには、採用となってもすぐに辞めてしまうといった状況が続いている。高い離職率が、介護現場の人手不足の原因かもしれない。この問題を解決するにはどうしたらいいのだろうか。

求人募集に応募が少ない理由は給与水準が低い事や、シフト制の不規則な勤務、そしてキツイ・キタナイ・キケンの3Kイメージが強いことも原因のひとつ。離職率が高い理由は身体的、精神的な不調に加えて収入が少ないこと、事業所への不満、労働時間や休日が少ないなどが理由かと思う。

事業所の管理者として、今、自分は何ができるだろうか。事業所の職場環境を改善し、アテンダントに辞めずに長く勤めていただくこと、アテンダントに寄り添うことが、とても大事なことだと思う。アテンダントの要望にただ応えるのではない。

アテンダントに、この重度訪問介護という仕事に誇りを持ってほしい、この仕事を好きになってほしい、そして「この仕事をしている自分を好きになってほしい」。

重度訪問介護は精神的な負担も大きいが達成感や喜びも大きい。クライアントの要望や訴えに応えることが出来ず、自分を責めてしまい、精神的にも肉体的にも追い詰められるアテンダントも多くいる。アテンダントを適材適所に配置することはなかなか難しいことではあるが、置かれている現場で、個々のアテンダントの良さを最大限に発揮できるよう手助けができればアテンダントも自信が持てるかもしれない。

常にアンテナを張って、アテンダントがどんな状況か。体調は大丈夫か。どんな心境で支援にあたっているのか。どんな問題が起きているのかを察知して細やかに声掛けをする。おそらく、「そんなことわかっているし、やっています」と思う人は多くいると思うが、これを『継続』していかなければ、アテンダントが離れていってしまうことは間違いないと思う。

先を見据えて、しっかりと自分にも言い聞かせた。

◆プロフィール
佐藤志津子 ホームケア土屋 山形

昭和48年5月27日福島県伊達市にて生まれる。

実家は自営で露天商や食堂など飲食業を営んでいる。
小中学校とやんちゃな女子だったと記憶している。
福島県立福島工業高等学校建築科卒業。地元の建設会社で現場監督としての一歩を踏み出す。
それから27年の間、現場監督、住宅設計、建築営業と建設業界にどっぷりつかっていた。

45才の時、物から人へと、介護業界へ。「重度訪問介護」と出会う。
私が想像していた介護とは違い、重度訪問介護にカルチャーショックを受ける。
そのときの目標は、50才で介護福祉士の資格を取得することである。
そして目標達成し50才で介護福祉士となり、次なる目標へ向かう。

★好きなこと
大型犬が大好きで、保護犬の大型犬2匹と生活している。
ゴールデンレトリーバーの「ぶんた」とゴールデンレトリーバーとバーニーズマウンテンドックのMIX「あんこ」

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