クライアント主体の介護へ~管理者の視点からお伝えしたい事~ / 三浦仁義

クライアント主体の介護へ~管理者の視点からお伝えしたい事~
三浦仁義

前回も同じテーマでコラムを書かせて頂きましたが、今回は3年ほどホームケア土屋久留米の管理者として経験を積んだ中で、当時とは違った管理者視点でテーマに沿った内容をお伝えできればと思います。

まず最初に管理者としてお伝えしている事は、【クライアント主体の介護】の事業形態についてです。

特に施設介護経験者の方に重点的にお伝えしているのですが、病院や施設にいれば十分な医療的支援が受けられるにも関わらず、なぜクライアントは在宅生活を希望されたのか?そこに至るまでのクライアントの葛藤や、家族の想い、どちらかと言えば、そこに至るまでの経緯を軸にお伝えしております。

クライアントが在宅生活を希望された際に、「どのような福祉サービスが利用できるか」を、相談員やケアマネがヒアリングし、行政に重度訪問介護等のサービス申請を行い、サービスを受けてもらえる事業所探しを経て、ご縁があれば土屋とのお付き合いが始まります。

病院や施設のような24時間のサービスが在宅では受けられない自治体が数多くある中で、土屋以外の事業所との協力体制や、訪問看護等の医療関係者との連携体制等、アテンダント側にもクライアントの支援だけでなく様々なタスクが求められております。

重度訪問介護においては基本1対1の介護を行う為、身体的負担は施設や病院に比べるとだいぶ楽にはなりますが、その分判断等、個人が対応する場面が多くなる為、精神的負担が増えていく事も必ずお伝えしております。

もちろんその判断を担うアテンダントが、新人・ベテランにかかわらず不安にならないように、コーディネーターを中心にサポート体制を整え、担当者会議等で関係各所の支援の統一を図るなど、支援環境の向上にも取り組んでおります。

直行直帰の為、中々顔を合わす機会が少なく、ChatworkやLINE等での連絡が主となります。なかには孤独感を感じるアテンダントの声もありますが、逆に病院や施設で人間関係に疲れたアテンダントの中には、必要最低限の仕事上での関係性だけで済みますから、「かえってストレスが減って良かった」との声も多く聞かれます。

介護=高齢者施設介護のイメージがまだまだ強く、重度訪問介護の話をすると、高齢者介護の経歴が長くても不安を持つ方は多くいます。様々な選択肢の中で重度訪問介護を選び、土屋での働き方にやりがいを感じ、長く深くクライアントと携わって下さるアテンダントを大切にしていきたいと思います。

◆プロフィール
三浦仁義 ホームケア土屋 久留米

地元の大学卒業後、営業や飲食業を転々とする。28歳の時にハローワークの職業訓練にて、ヘルパー2級を取得。地元の有料老人ホームに就職する。その後、自身の視野を広げる為に、グループホームや重度訪問介護の他事業所、特別養護老人ホームを経て、令和元年5月に前会社に就職。令和2年4月にコーディネーター昇格、令和3年9月より、久留米事業所のオフィスマネージャーに就任。
保有資格:介護福祉士。

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