介護とAI~介護にAIの入る余地はある?~ / 竹沢宇洋

介護とAI~介護にAIの入る余地はある?~
竹沢宇洋

介護業界もAI化していくのでしょうか。

現在、様々な業界でAI化が進んでいます。AIとは「知覚や知性を人工的に再現するもの」とされています。身近にあるもので言えば配膳やお掃除ロボット、自動車の自動運転などがあります。

介護業界で見ていくと、介護スタッフの負担軽減を図るため施設での入居者観察ができるAIの導入が検討されているそうです。見回り見守り業務をAIが担うことが期待されます。また移乗ロボットがあります。介助者の移乗介助の一部やすべての動作を行うことが出来るものもあるそうです。

確かにAIを活用していくことで人手不足の問題、介護スタッフの負担は軽減できると思います。特に介護業界は人手不足と言われていて、介護のサービスを利用したくても利用できない方が多くいらっしゃいます。サービス利用の問い合わせをいただいても人手が足りないため、やむを得ずお待ちいただくことも多々あります。

将来的には15~64歳の割合がさらに減り、介護が必要とされる65歳以上の高齢者がより増えると予想されており、そうなると介護の仕事の需要もさらに増える可能性があります。

しかし、介護ロボットや人工知能搭載システムの導入はあまり進んでいません。

理由の一つとして同じ作業しかできない事があげられると思います。またAIやロボットは高度な技術は持っていますが人間の感覚や微妙な変化、共感など完全に任せることが出来ません。人の温かさやコミュニケーションの部分の代替は難しいと思われます。

介護施設でのAI導入が進まない中、クライアントのご自宅に訪問する重度訪問介護で人工知能を活用した介護が浸透するのは遠い未来になりそうです。

私は、クライアントお一人お一人に合った介護を提供していくことが重要だと考えています。重度訪問介護の良いところは、施設の介護とは違い、好きな時間に食事を摂り、好きな時間に外出できるといった、「他者の定めた時間に縛られない生活」が送れるところだと思います。

携帯電話がスマホに、パソコンが一人一台に、テレビが薄型になったように実現不可能と言われていたものが当たり前になる世の中です。将来は介護ロボットがご自宅に訪問して介護を行うことになるかもしれません。

このコラムを書いている最中にウィル・スミス主演の映画「アイ、ロボット」を思い出しました(2035年シカゴでロボットが暴走する映画)

あなたは人とロボット、どちらに介護されたいですか。

◆プロフィール
竹沢宇洋 ホームケア土屋 鹿児島

性格:マイペース
血液型:B型

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!