『今日を大切にする』~母と私の、47歳の誕生日~
浅野竜二
今回のコラムを担当することになりました、ホームケア土屋仙台の管理者をしております浅野竜二です。
宮城県に移り住んでから約2年が経ち、重度訪問に携わるようになって同じく約2年、となります。私は4月で47歳の誕生日を迎えます。毎年の誕生日がうれしい気持ちになる年齢ではありませんが、今年の47歳だけは自分にとって特別なものになります。
20数年も前の話になりますが、母親が47歳まであと数週間というところ46歳で亡くなりました。私もついにその母の年齢を超えます。そう思うと今年の誕生日は今までになく感慨深いものがあります。
「無駄に生きた今日は、昨日死んだ人が生きたくても生きられなかった明日」という言葉があり私の好きな言葉です。今日を無駄にせず大切にしなければと思わせてくれますが、「毎日を無駄なく生きなければならないのか…」と思うと、人生は大変だと気持ちが重くなってしまうこともあります。
いやいや、人生は楽しめばいいんだ、楽しむための自分の人生だと思えば、それは無駄に生きた今日ではない…と、自分を楽にすることもできます。
では、実際楽しめているのかというと、それもまた簡単でないかもしれません。「今日あった楽しいことを〇〇個、思い出してから眠る」というメンタルの治療を耳にしたことがあります。ポジティブな思考の癖付けをするものだそうです。これもまた実際やってみると難しく、意識していないと中々出てこないものです。
管理者となってからもうすぐ1年になりますが、今私が携わっている障害福祉サービス、重度訪問介護という世界は、本当に難しいと感じることも多くなりました。その中でも毎日を、障害や難病の方の役に立ちたいと協力してくれる仲間を一人でも多く増やすことを目指す日々にすることが、いまの私が、今日を無駄にせず、今日を大切にすることになると思いました。
◆プロフィール
浅野竜二 ホームケア土屋 仙台
ホームケア土屋仙台の管理者
資格:介護福祉士
1977年熊本県生まれたが、その後の人生のほとんどを埼玉県で過ごし、現在は宮城県大和町在住。35歳の時に埼玉県で訪問入浴介護を始め、他業種を経て重度訪問介護を2022年より始める。