健常者とは?障害者とは?~自分の中にある差別に気づくと「楽しい」?~ / 大庭賢二

健常者とは?障害者とは?~自分の中にある差別に気づくと「楽しい」?~
大庭賢二

私は、「健常者」「障害者」という言葉に疑問を抱きます。

「差別をなくそう」としている社会で、なぜ人を区分するような「健常者」「障害者」という言葉がなくならないのでしょうか。

答えはみつかりません。

そんな私はいつも、「障害を持っている方」と表現しています。

障害を持っている方を「かわいそう」という人がいます。

障害を持っている方は、かわいそうなのでしょうか?

障害にも人それぞれあり、歩ける人、歩けない人。喋れる人、喋れない人。様々。

ただ私が出会ってきた障害を持たれている人で、「かわいそうだ」と思った人は、一人もいませんでした。

むしろ、私たちにない困難を持たれていて、それに対する強さや努力はむしろ見習うべきだと思います。

そんなことを思っている私ですが、介護を始めた当初、お一人暮らしをされているクライアント(利用者)に「施設を出て一人暮らしをして、すごいですね。」といって、不快なお気持ちにさせたことがあります。

障害があるから凄いとか、凄くないとか。

そんなことは考えていませんでしたが、いざ「障害があるから凄いの?」と言われたときは、何も言えませんでした。

そのクライアントは、「障害があるからすごい」と思われているようで嫌だったと言います。

無意識に壁を作り、「実は差別をしてしまっていた」私でしたが、家族や友達、上司、部下、親戚の人と話すのと同じように、相手の立場になって考えることが大切だと再認識しました。

障害というテーマ、差別というテーマは、本当に難しいと思います。

ヘレン・ケラーの言葉に、こういうものがあります。

「障害は、不幸ではない。不便なだけだ。」と。

そんな今の私が思うのは、「障害があるから、なんだ。」です。

無意識に壁を作っていた私でしたが、それが差別だと気づいてからは、一気に仕事が楽しくなりました。

私は私の仕事を、障害を持たれている方々の生活のお手伝いだと思っています。

手となり足となり、普通に生活を送るお手伝いです。

介護職?3K?きつい?きたない?給料安い?

困っている人を助ける仕事なんて、とても誇らしく感じています。

『ノーマライゼーション』…障害があってもなくても、平等に生活できる社会を目指すという考え方です。

「当たり前だろ!」と私は思ってしまいます。

障害者?健常者?関係ありません!!!!

好きな時にご飯を食べて、好きな時に外出をする。

好きな時にテレビを見て、ゲームをして、散髪に行って、寝て、嗜好品を楽しんで…。

何もおかしな事じゃないですよね。

人は皆、人権があり、同じ心を持っています。

人は皆、支えあいながら生きています。

「ただ困っている人がいたら、手を差し伸べる。」

これが当たり前な社会を、私は目指します。

◆プロフィール
大庭賢二 ホームケア土屋 北九州

・名前:大庭賢二
・年齢:25歳(男)
・入社日:2022/11/01
・介護経験年数:1年5ヶ月

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