まだ「介護は3K」と思ってますか?今ここでイメージをアップデートしましょう~介護職は転職先に選べるか!?~
岡本朱一
「岡本くんは、事務職よりも介護職の方が向いてるかもよ」
当時、私は施設の事務職をしており、そこではご利用者が施設に預けている小口現金からお金を出してご利用者と一緒に買い物をするのが仕事として入っていました。もちろん、自由にお買い物をしてよいわけではなく、糖尿がある人には、それなりの制限がありました。フロアと連携を取りながら、何をいくつ買ったかを報告して、フロアで管理しています。
そんな自分とご利用者のやりとりを見て、一緒に働いていたケアマネージャーさんがふと発したのが冒頭のセリフです。そんな言葉にまんまと乗せられて、介護現場に飛び込みました。
私が初めて直接介護の仕事についたのは10年以上前になります。
「介護」と聞いて、まず思い浮かべるのは「キツい」「汚い」「危険(腰痛)」の3Kが一般的な認識なのかなと思います。
私自身もその覚悟を持って介護職になりました。しかし、自分の思っていたイメージとは、結構異なる事が多いと思った記憶があります。
「キツい」に関しては、もちろん最初に入ったのは施設だったので、時間との戦いで、常に時間を気にしながら仕事をしていたので、肉体的な辛さというのはあるにはありましたが、たまたま入った施設が良い施設だったせいか、みんなで協力しあうことが多く、大変な時はヘルプにもいきますし、逆に応援をお願いする事があっても、可能な時は快く応援に来てくれたので、変に慌てて仕事をすることがなく、ムリせずに仕事ができました。
「汚い」に関しては、特に看護師と一緒に仕事をしていると、衛生観念がしっかりでき、清潔と不潔のゾーン分けができてくるので、「あ、いま不潔だから手を洗ってこよう」とか「これから清潔レベルの高い事するから、消毒しよう」といった、自身の衛生状態を管理できるようになってくるので、特に気になりませんでした。
「危険(腰痛)」に関しては、私が介護職を始めたころから「ボディメカニクス」や腰痛予防の為の福祉用具の活用(スライディングシートや負担の掛からない移乗介助等)が盛んに取りざたされていたので、そこで学んだおかげで、現在も腰痛での悩みは今の所ありません。
私にとって介護のイメージは、世間一般の「大変なこと」という認識はなく、それよりも「ありがとう」や「ご苦労様」といった、他人に感謝され、またご家族やご本人が安心して生活が送れるようにお手伝いできる、「社会的に意義のある仕事」である事が、現場で直接実感できる仕事だと思っています。
付加価値が目に見えにくかったり、消費者の声が遠い物とは違い、自身のサービスで直接消費者の声が聞こえ、自己研鑽でサービスの質が上げられるこの仕事は、上昇志向が強い人や職人気質の人には向いていると思います。
また、国をあげて待遇改善に取り組んでもらえている職業なので、収入面でも昔ほど悪くはないと思います。
対人サービスなので、コミュニケーション・接遇スキルは必要ですが、慣れてくれば、ご利用者についてのお話や一般的な世間話もできてくるようになるので、「何か話さなきゃ」と、焦る必要もなくなってくると思います。
もちろん、合う合わないは人それぞれありますので、絶対に良い仕事とは言いませんが、選択肢として考えるには十分な条件が揃っていると思います。
これを読んで、1人でも介護業界を選択肢に入れてもらえる方が増えると幸いです。
お待ちしてます!!!