介護とは「居ること」とみつけたり
井上翔太
私がホームケア土屋で働かせていただくことになりもうすぐ1年が経とうとしています。
以前は高齢者のデイサービス、有料老人ホームで働かせていただいており、介護経験は今年で7年目になります。
この7年という経験の中で色々な勉強をさせていただきましたし、今も勉強中です。介護職において必要なこと、避けては通れないことと言えば「コミュニケーション」です。このコミュニケーションの難しさは、今でも痛感させられる事が多いのですが、特に、重度訪問介護になると長時間1対1という時間が続きます。
その中でも、多くコミュニケーションを望まれる方、必要な時に介助をしてほしい、それ以外は極力コミュニケーションは避けてほしい方、と様々な現場があります。コミュニケーションを望まれる方に関しては、その方が好きな趣味であったり、好きな物であったりの情報を入れた上でのコミュニケーションを取ることで、クライアントと少しでも寄り添うことができてきます。
ただ、コミュニケーションを多く望まない方に関しましては、こちらから積極的に話をしてしまうと気分を害してしまうこともあるので、適度な距離感を保ちつつ、必要な時だけコミュニケーションを図るなどの、配慮が必要となってきます。
その方に信頼していただくのは時間がかかりますが、いい距離感を保ちながら支援に入ることによって、いつかは信頼していただける関係になっていきます。そうするとコミュニケーションを取らずとも、見守りとして「その場にいるだけで、クライアントが安心される」という関係性ができてきます。
トイレ介助や、食事介助、更衣介助や口腔ケアといった「THE介護」というところ以外で、その場にいるだけで安心感をクライアントに与えることができるのも、介護の一つだと考えております。それは重度訪問だからこそできる介護です。
介護とは、アテンダント、クライアントのお互いに寄り添う気持ちがあってこそ成り立つものです。コミュニケーションなしでの介護は、正直ロボットでもできます。
人間にしかできないこと、コミュニケーションなどで心に寄り添うこと、人間にしか出せない温かみ、個性全てを活かして初めて介護が成り立つと考えております。
また、クライアントによってはご家族と住んでいらっしゃる方もたくさんおられ、そのご家族に対しても共通して言えることです。
介護に携わる方々が、コミュニケーションによって良好な関係を築くことによって、良い介護が成り立っていくと思います。
私自身も、この重度訪問介護に携わることができることを誇りに思い、日々精進していきたいと思います。
プロフィール
井上翔太 ホームケア土屋 北九州
1991年3月16日生32才
福岡県北九州市出身
2022年5月土屋入社
現コーディネーター