生家で見た「介護」・私がやってる「介護」~在宅介護の在り方~
下村菜月
うちはよく聞くような、親が介護職、姉が看護師などといった家系にあり、何となくこっちの道に行くんだというような思いはあり、高校、大学と福祉に関することを学んできました。
学生時代は祖父母、父とともに同居をしていました。
そんな時、高校時代に祖父が認知症に。
うちは祖母が介護を行っており、いわゆる老々介護でした。
時に祖父は癇癪を起こす、幼児のような訴えもあり、それを泣く泣く介護する祖母。
祖母もそれなりに年齢はいっているため、介助の一つひとつに時間を要してしまうわけで、そんな小さな背中をみて、そんな姿を見てきて、
「私にはこんなこと出来ないし…」
「よくこらえてやっているな」
とも、思っていましたし、二人が大きな声をあげて喧嘩する場面など、身内の介護を間近で見ていて、そんな状況でも祖母は決して「施設」へ入れることはせずに、家で看ていました。
そんな中、機会があり、この会社とご縁がありまして、コーディネーターという役職をさせていただいているわけですが、様々なクライアントとかかわっていく中で、いろいろなことを日々学ばせてもらっています。
重度訪問介護制度を利用すれば独居でも在宅生活が可能なこと、24時間アテンダントがいて、必要な支援を受け、命をつないでいるなど、この職に就くまでは想像もできなかったし、驚かされた世界です。
その中でも、ご両親がご高齢で、介護困難になるケースなど、様々あるかと思います。
施設入所になるのか、あるいは自治体によってはこうした福祉サービスを介してヘルパーを派遣、その他必要な社会資源を活用しながら在宅生活を継続支援するのか。介護困難になった際に、重度訪問介護によってケアが必要な方を支えられる環境を作れることは、素晴らしい制度だと感じます。
福祉制度には深い歴史がありますから、現在のように法整備がきちんと行われておらず、「自分らしさ」という時代とはかけ離れ、我慢を強いられ、虐げられた時代もあります。
「小さな声」を一つでも拾えるように、マネージャー、他のコーディネーターとともに
マネジメントを展開していける事業所でありたいと感じます。
プロフィール
下村菜月 ホームケア土屋 久留米
福祉大学卒業後、バイト先の寿司屋に就職。退職後ご縁があり、この会社に従事し約3年半になります。
趣味は旅行や食べ歩き。
おすすめの場所などありましたら教えてください!