私にとって介護とは
前波優(介護事業部 九州ブロック)
私にとっての「介護」とは何かと考えた時に、最初に浮かんだのは「仕事」でした。
介護の仕事を選んだ22歳の頃の理由は「喜んでもらえて、待ってくれている人がいる仕事で、働きながら資格が目指せるから」でした。
介護の世界に入る前は介護の仕事を自分がするなんて想像もしていなかったし、自分には出来ないと決めつけていたような気がします。
短期間で何度も転職を繰り返し、道に迷っていた時に介護の仕事の選択肢が芽生えてきました。
介護の仕事をやってみようと職探しを始めた時に最初の壁がありました。
無資格未経験の男性で面接すらしてもらえませんでした。
後で理解するのですが、当時は男性で介護の仕事をしている人が少なかったみたいですね。
そんな中でも「明日から来てみる?」と声をかけてくれた病院の看護部長がいました。
実際に勤務してみると、介護の仕事には抵抗はありませんでした。
自分には出来ないとか決めつけるのは良くない、やってみないと分からないものだなと感じた事は今でも覚えています。
介護の仕事で沢山の人達と関わっていくと、介護の仕事の重要性や奥深さを経験できました。
高齢や病気や怪我で出来なくなった事の介助をするだけみたいな浅い考えから、患者さんの気持ちに寄り添う為にはどのような介護をした方が良いかと考えが変わっていきました。
考え方が変わると見えてくるものも変わり、介助の方法も変わったように思えます。
介護の仕事で100点は出せないけど、100点を目指して自己研鑽を継続していかなければなりません。
同じ人間はいないので、介助方法は100人いたら100通りのやり方、寄り添い方があります。
大変さはありますが、応えられた時に「ありがとう」と言われる事は喜びですね。
訪問介護の世界に入ると、更に今後の介護の仕事の重要性を感じています。
介護が必要な方は増えていくのに、介護の仕事を選ぶ人が増えている実感はありません。
私たちの手が足りないとクライアントが望む、自分らしい生活の選択肢が少なくなります。
更にクライアントご家族の人生の選択肢も少なくなってしまうし、介護疲れによる問題も起こる可能性が高くなります。
逆に考えると、介護の仕事に出来る事は私が思っているより沢山あって、これからもっと増えていくような気がします。
今の私にとって介護とは最後の職業にしようと思える仕事で、クライアントとクライアントご家族の心と身体を支える事が出来る大切な方法です。
介護職の改善を本気で考えている会社の元で、アテンダントの皆さんと良い支援体制を構築していきます。
プロフィール
前波優 介護事業部 九州ブロック
22歳の時に看護助手として療養型病棟で介護を始める。
3年後に独学で介護福祉士を取得。
特別養護老人ホーム(従来型)、特別養護老人ホーム(ユニット型)、救護施設を経験後、2018年に重度訪問介護に従事し始める。
趣味はスポーツ観戦(特にNBA、格闘技)