あなたが主体の日常 / 生活
尾上真奈花(ホームケア土屋 大分)
重度訪問介護の仕事をするのに必ず必要な資格があります。
それは「重度訪問介護従事者養成研修」です。
またクライアントによっては生活の中で常時”喀痰吸引や経管栄養”などの医療的ケアを必要としている方もいらっしゃいますので、その場合は追加で「喀痰吸引等研修」の取得も必要になってきます。
当社の土屋ケアカレッジではこの2つを合わせた統合課程を入社前全員に受講してもらい、無料で資格取得をしてもらっています。
そのため当社の介護スタッフは全員が医療的ケアが可能となっております。
重度訪問介護の仕事内容としてはクライアントが生活する上で必要なすべての介助になるので、身体介助や家事援助が主な仕事内容です。
普段の生活に完全に密着しているので、クライアントがテレビを見ている時間や、何かしている時は、基本介助者はそばで待機(見守り)をしていて、呼ばれたら対応します。
また、外出する際の危険回避や、必要な介助をする移動介護も主な仕事内容です。ただ、クライアントによって障害も違うので、具体的にどのような仕事内容になるかは、クライアントお一人お一人によって全然違います。
そして一番大事なことは「クライアントが主体」の介助であるということです。
私は今まで病院で看護師として働いてましたが、病院は治療をするところなので定時に点滴や清拭、排泄介助(オムツ交換等)、消灯まで全て病院の決めたルールに患者さんが従って入院期間を過ごします。
しかし在宅ではクライアントのルールに介助者が従います。
クライアント自身がごはんの時間や内容を決めますし、寝たいときに寝ます。
でもこれって当たり前なんですよね。
私もお腹が空いたら食べたいものを食べるし、ネットフリックスに没頭して夜中まで起きていることもあります。
このクライアント主体の介助が当たり前だということを重度訪問介護で働くまで気づけませんでした。
そしてもう一つ気づいたこと。
皆さん介助者のことをよく見てます!髪色変わったねや少し太った?など・・
相手のことをしっかり見るという行為は病院や施設、多忙な職場ではなかなか自然と出来ないものですが、利用者はしっかり見てます。
相手のことをしっかり見つめることができれば小さな変化に気づくことが出来ますし、信頼関係も早期に築けるようになります。
そんな当たり前のことに日々気づかせてくれて、こちらの人間らしさを取り戻してくれるクライアントと関われるので、重度訪問介護で働くことは自分自身がとても成長できる経験だと思います。
プロフィール
尾上真奈花 ホームケア土屋 大分
介護を始めた時期:2020年4月
以前の職業:看護師
資格:看護師
趣味:旅行