旅企画「MATAたび」第1弾実施④ レクサス試乗体験と寄り添う旅の感動
櫻井純
2021年12月12日(日)、ホームケア土屋鳥取にご協力頂き、土屋・SDGsチームの旅企画「MATAたび」第1弾を実施しました。
憧れのスカイラインGT-Rのお店林オートを後にして、続いてはレクサス鳥取へ。
当初、旅企画の計画段階ではスカイラインGT-Rだけ見てお買い物等の予定でしたが、準備を進める中で、普段学校の駐車場にレクサスが停まっているのが気になり、レクサスにも乗ってみたいと思ったとのこと。
普段自分から希望を伝えないクライアントが私達にワガママを言ってくれたことが感情表現してくれて嬉しかったと、池田さんよりお聞きして、特別な体験をできたらいいなと思い、レクサス鳥取と交渉させて頂きました。
レクサス鳥取は今回、スポーツカータイプの新型車両を複数台取り寄せ準備してくださいました。
当日レクサス鳥取に到着すると、店舗の皆様がすぐ温かく迎え入れてくださいました。
ショールームを見学しながら試乗の許可を頂き外へ出てみると、そこには真っ赤なレクサスLC500(1,400万円相当)の車を準備頂いていました。
アテンダントに抱きかかえていただき助手席に移動したクライアント。
憧れの車でお母様と試乗へ。
普段街中で見かける事が少ない真っ赤なレクサスLC500を見る周りの方がみんな驚いていたり、すごい加速でも安定する走りを体験させて頂いたり、試乗体験できたこと、すごく喜んで頂きました。
私達スタッフはクライアント・ご家族の試乗を待っている間にレクサス鳥取様からサプライズのプレゼント。
車が大好きなクライアントがお家に帰っても車を楽しんで頂けるようにと、レクサスカレンダーをいただきました。
試乗の後は助手席から運転席へ抱きかかえて移乗。
クライアントもアテンダントも全員運転席を体験させて頂きましたが、最新の高級スポーツカーのシートの座り心地は抜群で機能的でかっこよくて大興奮でした。
皆様が楽しまれている間に今回旅企画「MATAたび」にご協力いただいたレクサス鳥取・湖山エリアマネージャーにインタビューさせて頂きました。
私が印象的だったのは、普段障害者や難病者に接する機会はありますか?今回なぜご協力頂けたのですか?と質問させて頂いたときのこと。
「こういう方に接する機会はなかなかないと思います。だからこういう夢を叶えてあげましょうということで、皆さんが介護の方が一人でも多くクライアントが満足できる活動しておられていることは本当にいいことだと思いますし、我々にとってもやっぱりもう少し身近に考えていかなければいけないことだと思いますし、こういう機会を設けれたことは我々にとっても1つの勉強になるのかなと。だからいろんな点で至らないことがあるとは思いますし、普通に運転席に乗ってくださいよ、助手席に席に乗ってくださいよ、エンジン掛けてくださいよ、当たり前の事がね、やっぱりなかなか融通できないことが実感できたかなというところがあります。少しは彼の体験にプラスになればなというところで、とにかく夢を叶えたいという部分は大きかった。小さな力でも手助けになればと思って協力させて頂きました。」
とコメントを頂いた時に旅企画をリアルで実施する意味の大切さを実感しました。
また、「コロナ禍で旅も仕事もオンライン化が進み、実際に体感できずウェブで話しをすればいいやというけれど、ウェブとか電話と直に見るのは違うと思います。温かみが伝わらないですね。合って話しをすると元気を見れるから」
とのご感想もすごく印象的でした。
帰る直前ずっと憧れていたスポーツカーを眺めて離れないクライアントの様子がすごく記憶に残っています。
旅の最後は地元の焼肉屋さんへ。
嚥下に配慮して超薄切りにお肉をカットして頂き、みんなで楽しく食事をして無事に帰路に着きました。
つづく・・・
プロフィール
櫻井 純(さくらい じゅん)
1987年 兵庫県加西市生まれ
12歳で急性散在性脳脊椎炎を発症。26歳で10万人に1人程度の割合で発病する慢性炎症性脱髄性多発神経炎を発症。29歳でシャルコー・マリー・トゥース病の診断を受ける。
常に治療リハビリが必要で一般就労が難しい状態から社会参加への強い想いを持ち、2016年難病障害当事者が運営する旅行会社櫻スタートラベルを起業。当事者目線で障害や疾患に配慮する旅行や働き方の取り組みが、産経新聞 ・The Japan Times・朝日新聞で紹介される。ジャパン・ツーリズムアワードビジネス部門(ユニバーサルツーリズム)連続入賞。
重複障害による筋力低下・感覚低下・激しい痛みがあり、現在も年間約120日程度入院やリハビリを継続。難病や障害の相互理解を促す活動として講演活動・失語症者向け意思疎通支援を行う。目に見えない障害や複数の難病と向き合う当事者の立場から、誰もが希望を持てる優しい社会づくりを目指す。