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『読書感想文をAIが書く~ひとまずAI(人工知能)の話をしよう3~』 / わたしの

『読書感想文をAIが書く~ひとまずAI(人工知能)の話をしよう3~』
わたしの

守本:驚くべきことに、日本のChatGPTの使用率は全世界の中でTOP3に入っているらしいですね。どうやって広めたんだろう?って不思議なんですね。例えばメタバースもあまり流行っていない印象なんですけど、ChatGPTだけは早いなって思うんです。

土橋:やっぱり好きなんじゃないですかね。国民性が合っているとか。

守本:一度スイッチが入ると早いとは思っていますが。

土橋:先日、仕事で広報誌に650文字の文章を書いたんです。原稿を提出してから1カ月経ってからその広報誌が出来て、その内容を読んだらまったく覚えていなかったんですよ。自分が何を書いたか。こんなこと書いたっけなって記憶に残っていないんです。

守本:ほう。

土橋:そのときに、自分がやってることってAIと一緒だなって感じたんです。ようするにその広報誌を書くにあたって、周囲は自分に何を求めているのか、その求めているものを表現するにはどのような型を使って、どのような形式で、どのような文体を使えばいいか。そしてそれにフィットする言い回しや言葉を、これまでの経験や改めて調べる中で探し出し、うまく収まるように目立ちすぎず、それでいながらもっともなことを言ってそうなサーフェスは維持しつつ、とりあえず締め切りは守るみたいなことを私はやっていたんです。やってのけていたんです。
そんな風にして書いた文章が、一カ月後にまったく記憶に残っていないんです。仕事としてこなすためには仕方がないのかもしれないけれど、おまえは本当にこれでいいのか?って自問自答しましたね。下手くそでもいいから、心が震えるような文章が書きたいし、表現手段を見つけていきたいって再認識しました。

守本:その話を聞いて、どうして日本が世界三位の普及率なのか薄っすらと分かった気がします。日本は平均的なことなかれなものが求められるっていうことですよね。それがChatGPTと相性がとてもいいんだんと思います。平均が素晴らしいって国じゃないですか。あまり詳しくはないですが、アメリカだと個人の自由とか、フランスだと人とちがうことが素晴らしいとか考えますよね。確かにビジネス文章とかお礼状お詫び状とか、プレゼンの文言がAIは滅茶苦茶得意なんですよ。

土橋:そんな気がしますね。私は仕事の文章を書くときにAIは使っていないけれど、自分がやっていることがAIと同じだと感じました。

守本:逆に言うと個人の欲求として尖ったクリエイティブに重力が傾くというか、AIに作れないものをっていう発想になる気がします。問題はそのときにそれをどこで発表するかなんですけどね。会社の一員でやると尖りすぎているし、ネットでやってもすぐ炎上するし、そういう意味ではなかなか発散する場がなくて欲求不満に追い込まれそうな気がしますね。

土橋:そうですね。

守本:僕は自分のブログを書くときにAIを使えば便利なのは百も承知なんですけど、頭からお尻まで全部自分で書きますね。書きたいから(笑)。それがいいこととか悪いこととかは別にして、自分の単純な気持ちとして、ただ書きたい。自己満足としてですけど。そういう選択肢に余裕を持つこと、焦らないこととかこちらのマインドが求められていますよね。

土橋:マインドが求められますね。気を確かに持っていないとな、と。

街を歩いていても、社会の中にAIが溶け込んでいてどこからどこまでAIが使われているのかもうよくわからない状態ですよね。

守本:意識できないですよね。すでに普及していて、反対している人を説得しなくてもいいんだけどAIを避けようと思っても今後は多くのサービスの裏側にAIが入っていて、ファミリーレストランで食事しているときにも裏で何かが動いているかもしれませんよね。

土橋:使ってるとか使ってないとか、そんなことどうでもよくなっちゃいますね。というかどうでもよくしておかないと、先にすすめないというか。そんな時代になってますね。

守本:そうだと思います。

土橋:私は仕事ではAIは使っていませんが、例えば久しぶりに会う友人にどんな挨拶をすればいいかってことをAIに聞くこともありますよ(人とのコミュニケーションが苦手ゆえ)。出てきた答えをありがたく頂戴することもありますが、どこかで鵜呑みしないようにしている意識もあって、最後は自分の判断だなと思ってます。あくまで道具的利用です。

守本:ディレクター気質の人の方が相性はいいでしょうね。あとは鵜呑みにしていても実はそれほど不利益はないのかもとも思います。学校の宿題を写すような感覚ですかね。

土橋:学校の宿題を写す?

守本:他にやりたいことがあって学校の宿題を早く終わらせたいんなら僕は丸写しでもいいのかなって考えます。もちろんケースバイケースだとは思うんですけど。

土橋:学校の宿題ってワードが出てきましたが、子どもたちが学校の宿題をAIに頼んでやってもらう時代が来ているってことですよね。例えば読書感想文もAIがものの数秒で書いてくれますもんね。偉人の名前を出して、小学校3年生くらいが書く文章で、4000文字くらいでって言葉で伝えたらすぐに出してきますし、3パターンくらい出してって言ってあとはその3つから選べばいいですもんね。私の知り合いは夏休みの宿題は全て親にやらせていたと言ってましたが(笑)、子どもが宿題をAIにやらせることについてどう考えていきましょうか?
次回に続きます。

―つづく―

プロフィール
わたしの

1979年、山梨県生まれ。

バンド「わたしの」

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