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「自分を知ると楽になる」~いま、悶々としながら頑張るあなたへ~ / 川﨑知子

「自分を知ると楽になる」~いま、悶々としながら頑張るあなたへ~
川﨑知子(ホームケア土屋 九州 マーケティング部)

介護の仕事をしていると「人間関係に疲れた」と思う事、ありませんか?

私は多かったですね、特に施設介護で自分を追いつめていた時に。葛藤したり、苛立ったり感情が忙しかった。

何度も「もう疲れた」と口にしました。介護の仕事は好きなんだけれども、なぜかこうなっていたのです。

ですが最近学習するにあたり、これは私の価値観が邪魔をしていたのだと気付かされました。

表立って自己主張をしない性格でも、自分の中にある「普通はこうでしょ」の考え方がややこしくしているのです。

自分が持っている価値観に他人をはめ込もうとしても、当然ピッタリとはいかず違和感や怒りがが生まれます。

どうしようもないこの感情にいつも疲れていたのです。

これを解決するに必要な事は「自分の思考の癖を知る」ことでした。

自分の中に価値観がある事が悪い事ではありません。正義感を持つことも悪い事ではありません。

必要な事は、
「あ、今私、相手を自分の考え方に寄せようとしているな」と客観的に自覚することです。

自分の思考のパターンを理解し、「あ、またこのパターンに入りつつあるな」と気付ける事が大事です。

そしてこの時「自分はダメだな」と落ち込む必要はありません。決して自分を否定する必要はなく、自分の内面を正しく理解して、今の状態を確認できれば良いのです。

これができると、「何であの人はこうなの?」と相手の一部分だけを見て批判せず、広い角度から相手を見ることができます。一歩引いて外側から見る景色になり、自分の心は楽になります。

私には「疲れる」理由がもう一つありました。

皆様ご存じの通り、介護は相手を思いやる心が必要ですね。相手を受容し、生活スタイルに寄り添う仕事です。でも私は、思いやる時に気を遣いすぎていた様です。

これは私の「幼少期の家庭環境」にも起因していると思います。

父親がアルコール依存症でよく暴れていましたので、無意識に「人の機嫌や、表情の奥にある感情を探る体質」になっていたのだろうと思います。

介護においては、この体質が功を奏する場合もあるのですが、相手の機嫌を伺いすぎると自分を押し殺すことになり、当然、じきに疲弊してしまいますよね。

この「ああ、私はこういう体質だったのか、ルーツはここか」と気付いた時に、利用者との関わり方に余裕が持てるようになりました。

「あ、また私、気を遣い過ぎて自分を押さえつけているな」と気付けると、そこで1回リセットできるのです。

この様に「自分を知る」という事で、ある種解き放たれ、介護の仕事がしやすくなる場合があります。

今、悶々とした感情の中にある方は、是非トライしてみて欲しいと思います。自分を責めてはいけません、癖を知って受け入れる行動です。

体力だけでなく、メンタルも酷使する場面が多い介護職。この仕事に就いたから心を病んだという話も多く聞きます。

まだまだ人員不足が進む見通しのこの業界では、介護職のメンタルケアは非常に重要です。

介護職の方が希望を持って働けるように、社会が追いつくべきだと考えますが、まずは自分でできる事にトライしてみるのも良しですね。

生活全体が明るくなる可能性もありますよ。

プロフィール
川﨑知子 ホームケア土屋 九州 マーケティング部

出身地 山口県
40代、愛犬トイプードルと暮らす。
病気で主人を亡くしてからシングルマザーに。
休みの日は娘とのランチが楽しみ。

介護福祉士 / 心理カウンセラー

将来、家族の介護をする為にと高齢者介護職に就く。母は身体障害者。

訪問介護・サービス付き高齢者向け住宅・特別養護老人ホームを経験し重度訪問介護へ。

ホームケア土屋北九州でオフィスマネージャーをさせて頂き、現在は本社マーケティング部に在籍。

重度訪問介護で障害者の可能性を広げたい、一緒に働く仲間を増やしたい、介護士のメンタルに寄り添いたいという思いで活動中。

050-3733-3443