見えにくい中での妊娠・出産・子育て⑥
水島恵
1996年4月から保育課長と園長さんが新たに着任され、交渉も心機一転。
園長さんはテレビで話されていた感じから前向きだと思いましたが、保育課長が前向きでなければ、以前と変わらないことになります。
ご挨拶した時の直感を信じて、少しでも入園に近づくことを期待しました。
「できることから一つ一つ積んで行きましょう!」と言ってくださった保育課長の言葉に「1年以内に、または来春には入園できるかもしれない!」と胸膨らみました。
そして一歩、入園に近づいたと感じられることが起きました。
保育課長が確認してくださったのは、「申請中に保育園の1枠を次男のために確保してあるか?」ということでした。
福祉事務所に問い合わせしていただいたところ、そのようなことはしておらず、後から申請された者のタイミングで定員数に達していなければ追い越し入園となっているとの説明でした。
目的の保育園の状況は60名定員で、25%プラスの定員までが法的に認められている数で、常時75名満員でした。
課長は福祉事務所に「申請書が出されていて受理できないのは市の都合だから、定員数から1つ籍を確保しておくように」と指示を出してくださいました。
課長だからできることを懸命に実行してくださっているのが伝わりました。
私たちも、全国の入園事例を並べ立てて入園希望だけ言うのではなく、保育士さんたちが次男との関わり方などに少しでも不安を持たれないように、視覚障害児や保護者・保育士さんに専門的な指導をしていただける施設を紹介したりなどしました。
話し合う時間や回数は前年度とさほど変わらなかったように思うのですが、桜や鯉のぼりの季節を過ぎ暑い夏になり、なんとついに9月からの入園が決定しました。保育課長が違うということで結果もスピードもこんなに違うのか?!と驚愕でした。
入園してからのことは次男に対しても保育士さんや保護者のみなさんに対してもほぼ心配していませんでした。
長男が通園している間に信頼できていたことが大きいと思います。
保育士さんたちの方が不安いっぱいだろうと、察することはできましたが、どの保育士さんが担当してくださっても大丈夫という気持ちでしかありませんでした。
次男の入園に対して賛否半々だったと後に聞きましたが、そのくらいは想定内のことで、園長さんの力量を信じていましたから、色んな面で大丈夫とも思っていました。
前任の園長さんの時から保育士さんたちの連携の良さや気遣いを感じることが多々ありました。
例えば薄暗い夕方に長男を迎えに行った時、門を入ると門に近い廊下か部屋が点灯するのです。
何度か偶然なのかと思ったりもしましたが、感謝も伝えたくて、訊いてみるタイミングがあったので確認したところ、数人の保育士さんは推測どおり私が門を入るのに気付いたら明るくしてくださっていました。
そんな保育士さんが多数勤務されている保育園は安心して通わせられると思っていました。
9月から通園がはじまりましたが、続きは次回へ・・・、
◆プロフィール
水島恵
水島 恵(59歳)
岡山市在住
視覚障害(先天性緑内障)
岡山県UD推進アンバサダー
指圧・あん摩・マッサージ師
着付け1級(認定)
趣味は編み物、料理(特にスイーツ)、カラオケ、旅行、和装、講演・講座巡り






