クマとマタギ
瀧沢美奈子
いま、私の住んでいる地域にはクマが多発しています。…というか、最近ますます増えてきた感じがあります。
ついこの間も、温泉帰りにコグマを見かけました。
ニュースにもなっていますし、実際危険な目にあっている人もたくさんいる(亡くなってる方もいますし)ので、皆様もご承知のことと思います。
ただ、今のところそこまで身近なところで人的なクマ被害がないことと(畑のものが食べられちゃったとか、庭の柿の木に登ってたみたい・・・っていう程度の被害のみです)、そこら辺で見かけるのも小さいのばかりなので私自身はクマに対してそこまで危機感を持っていません。
そして、私が小学生の頃に祖父が飼っていたこともあったため、割とクマは身近な動物だったりします。(だからそこまで怖くないのかもしれません)
私の祖父はマタギでした。もう亡くなって10年ほど経ちます。
祖父は冬でもクマを狩りに行きました。
ゴム手袋に油を浸した綿や紙を入れて、それに火をつけて、冬眠しているクマの巣穴に投げるんだそうです。
ゴムの燃える匂いはとてもくさくて、鼻の良いクマは冬眠していても起きてしまいます。
冬眠しているクマを無理やり起こし、そして冬眠明けで動きが鈍いところを仕留める。(まれにやり返される事もあり、救急搬送されたこともありました)
それを聞いたときはなんてひどいことしているのかと、うちのおじいちゃん人でなしだなぁなんて思っていました。(それでも熊肉は美味しいし、ありがとうとは思っていましたが)
今、この時代に町中までクマが現れるようになって、ようやく祖父のようなマタギの重要性がわかった気がします。
冬の間にある程度『間引き』をすることで、クマの個体数を減らし、ほどよい生態系を保てていたのだろうなと。
かと言って祖父のようなマタギを育てる?とか、今から私がマタギになるなんてとても無理なのだろうなとは思いますし、難しい問題です。
虫とか怖いし、そもそも山歩きできるほどの体力も根性もないので…、鉄砲結構重いですしね。
今の仕事には満足していますし、ここまでダイレクトに必要とされていることを実感できる仕事も多くないと思って頑張っています。
必要とされている感って、働く上でとっても大事なことだと思っています。
しかしながらここへきてマタギも相当必要な世の中になってきてしまったなぁ・・・なんてちょっとだけ考えてしまいますね。近所に住んでいる従兄は今年狩猟免許取ったそうです。
ちなみに、50歳までなら狩猟免許が無料でとれる?(自治体から補助が出る)ような話をききつけ、これはもう瀧沢美奈子マタギへの第一歩か?と悩ましい日々です。(嘘です。怖いよ。瀧沢が鉄砲撃つなんて。いろんな意味で危ないですよ。)
◆プロフィール
瀧沢 美奈子 ホームケア土屋いわて
八王子出身。岩手県在住。
しがないOLがリーマンショックから有料老人ホームの介護員になり、その後またOLに戻るも、紆余曲折を経て岩手で重度訪問介護の道を進みはじめる。
現在はホームケア土屋いわてコーディネーター従事中






