どうせやるなら同僚の腰を守る介護を~ なぜ腰痛は介護職の職業病なのか? ~
渡邉丈寛
介護の仕事に従事する多くの方が、一度は腰痛に悩まされた経験があるのではないでしょうか。
厚生労働省の調査によると、介護職員の健康問題で最も多いのが腰痛であり、「介護=腰痛」という認識が広まるほど、まさに職業病と言えます。
では、なぜ介護職に腰痛が多いのでしょうか。
主な要因の一つは、利用者の身体を直接支える機会が多いことです。
体重が40〜50kgの利用者でも、力の加わり方次第で腰への負担は倍増することがあります。
特に、移乗介助や体位変換など、前かがみの姿勢で力を要する動作は、腰に大きな負荷をかけます。
次に、予期せぬ姿勢の変化や急な体重移動への対応も腰痛の原因となります。
利用者が突然身体を傾けたり、バランスを崩したりする際に、とっさに無理な体勢で支えることが繰り返され、腰に過度なストレスを与えます。
さらに、慢性的な疲労も腰痛に繋がります。
介護現場は多忙で、食事や排泄、入浴介助など、連続して身体を動かす業務が続きます。「少し痛くても動かなければならない」という状況が続くと、腰への負担が蓄積し、慢性腰痛へと進行するリスクが高まります。
しかし現在、腰痛は必ずしも避けられないものではありません。
ボディメカニクスに基づいた動作、福祉用具の積極的な活用、適度なストレッチや筋力強化、そして一人で抱え込まない、無理をさせないチームケアの推進が、腰痛予防に非常に有効です。
介護は、人を支える素晴らしい仕事です。
だからこそ、まず自身の身体を大切にすることが重要です。
腰を痛める前に、適切な知識と工夫を取り入れ、長く健康的に働ける環境を共に築いていきたいと考えています。
◆プロフィール
渡邉 丈寛 ホームケア土屋 新潟
1979年9月生まれ。
令和4年2月ホームケア土屋入社。
小さな畑やプランターで細々と野菜作りしています。






