明日の安心はどこにある / 三浦耕太

明日の安心はどこにある
三浦耕太

介護職として20年近く従事し、施設・病院・訪問介護・デイサービスを経験してきました。

たくさんの方と出会い、たくさんの方と関わり、たくさんの声を聴いてきました。

自由がなくストレスを抱える、金銭的な事情で生活水準が大きく変わる。

施設入所はいつになったら出来るのか、地域(在宅)で家族とまた生活したい。

ひとりひとり心の中にある想いを知り、何か出来ることはないかを考える日々でした。

実際に何か出来た訳ではなく傾聴と日々の支援のみでした。

時に意見の相違で衝突することも度々ある中で、決して目を背けず衝突を続ける日々。

対応として良いのか分かりませんが、自分なりに向き合うということでした。

その結果、「あんた位だよ、最後までぶつかってくれる人」。「ただ寂しいだけ」なのだと、

このような言葉を何人もの「利用者様」から聴きました。

毎回こういった言葉を聴く度に無力さを感じ、考えるも答えは出ずの日々。

出来ることは何か、正面から向き合うことと目を背けないこと(面倒と思わない)こと。

毎日の生活に追われる日々と狭い空間での人間関係。

ストレスがあることは当たり前の環境なのかも知れません。

「そのために介護職はいる、そう思わせないために何かを考える。」

確かにそうかも知れません。

しかし、「自分がこの環境にあったら…」と置き換えたとき、本当にそう思えるのだろうか。

捻くれた考えた方かも知れませんが、そう思わざるを得ないのです。

今、私たちは在宅生活における支援がメインとなり、豊かな表情を見ることが出来ています。

施設等・病院・在宅といった環境の違いはあるものの、どういった環境であっても豊かな表情を統一できないものか。

漠然としていて話にならないかも知れません。

ひとが生活をしていく上で大切なものはなにか。

しっかりと目の前の方と向き合い、時に衝突しても話し合うこと。

楽を選べば後に大変となり、避ければ遠回りし戻ってくる。

ひとの感情を豊かにし、生活に楽しみをつくり、未来に期待し進んでいくのではないでしょうか。

「いまを安心」する・できる環境が「明日の安心」に繋がり、未来に希望を感じ豊かになる。

誰しも楽しみは必須で、希望があるから生活に潤いが出るのではないと思います。

「金銭的裕福=幸せ」ではなく、地域での存在意義や仲間がいること、選択し生活できること。

このような社会を実現出来れば、ひとりひとりが豊かに生活できると思います。

今後も答えは出ずとも考え行動していきたいと思います。

◆プロフィール
三浦耕太 ホームケア土屋 北海道

保有資格:介護福祉士・保育士・幼稚園教諭2種・社会福祉主事任用資格等
20歳より介護業界→現在にいたる。
介護業界一筋による思考を大切に、客観性を失わぬよう日々、従事しております。
車やバイクが好き。趣味はスニーカー収集、ペット(犬)との時間、映画鑑賞

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