施設ケアと在宅ケアどちらが良いか~両方のメリット・デメリットを考えてみる~
小林義男
施設ケアと在宅ケア大きく違うのは当たり前のことですが、施設か、自分の家かということだと思います。
それぞれのメリットとデメリットを含め、違いについて話ができればと思います。
まず施設ケアのメリットですが、施設の形態にもよりますが専門職からの介護が受けられることです。
私も施設で働いてるときに、その場で様々な専門職からクライアントの状態についてモニタリングがあり、総合的にケアができることが一番の強みだと感じました。その上で設備が整っており、より専門性を高めて介護ができることもメリットになるかと思います。
施設ですと在宅と違い様々な方がおり、そこで交流を持つことができ、常に職員がいるのでそこでもコミュニケーションを取れることは御本人にとっていい刺激になりますし、不安ごとやストレスの解消に役立ち、社会性を保つことができることもメリットだと思います。
施設ですので、常に健康チェックを行い、変化があれば適切に対応ができ、食事も栄養バランスが考えられているので偏りがなく摂取できます。
デメリットとしては、様々なクライアント同士交流はもてる反面、気が合わない方がいることや、もともと人付き合いが苦手な方からしたらストレスに感じることもあるかと思います。
施設ですと起床時間や就寝時間、食事や入浴、レクリエーションなど、日課が決まっている施設では自由なペースで生活することは難しい場合もあります。
これも人によりますが、やはり自由度を高くして生活したいと思うと窮屈さを感じるかと思います。実際に働いてる時、自宅での自分のペースで生活をしたいというクライアントからの声もありました。
次に在宅ケアのメリットについて話していきたいと思います。
まずは決まったスケジュールに合わせる必要がなく、自分のペースで生活ができることです。
御本人のペースでできることで、今の状態に合わせて様々なサービスを組むことができることも大きなメリットになるかと思います。御本人の自宅ですので、必要最低限のサービス利用等でしたらご自身のプライバシーが守られ、自宅に第3者が入ることを歓迎しない家庭や、入浴や排せつなどの介護を他人から受けることに抵抗がある方でも、子どもや兄弟などの近しい身内であれば受け入れやすいこともあります。
家族が介護を担うことで、介護にかかる費用は低く抑えることができます。
また自治体にはよりますが、おむつ代や介護に必要な住宅の改修などに助成金があったり、在宅で介護を行っている家庭を対象に慰労金の制度もあります。
在宅ケアでのデメリットとしては適切な介護ができなかった場合、廃用症候群やケガなどによって寝たきりになる可能性があります。
また、家族以外との関わりが減ることで精神面でも不安定さが生じ、認知面にも影響がでることもありますし、家の中で過ごすことが多くなると社会とのかかわりが薄れていき、社会的孤立を招く可能性があります。
社会的孤立によって認知症やうつ病の発症リスクが高まることも考えられます。
このように施設ケアと在宅ケアについてメリット・デメリットを説明しながら良さについて書いてきましたが、一概にどちらがいいというのはなく、どちらも良い面、悪い面があります。
なにより一番大切なことは、クライアント自身が「どういう生活を望むか」ということです。
クライアントによっては独居の方もあり、自分自身で判断をしなければいけない方もおり、適切な支援を受ける為に様々な社会資源を活用して、その人らしい生活ができる環境になってほしいと常に思っております。
◆プロフィール
小林義男 ホームケア土屋 茨城
出身地:茨城県
趣味:スポーツ観戦
保有資格:ヘルパー2級、介護福祉士、社会福祉主事
スポーツ全般やることも好きですし、観戦することも好きです。
特に好きなスポーツのバレーボールを継続で行っておりできるうちは今後も続けていこうと思ってます。仕事も趣味も全力で楽しくできればと思います。