「青春ってすごく密」 / 雪下岳彦

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青春ってすごく密

夏の高校野球は仙台育英の優勝で終わり、いよいよ夏が終わろうとしていますね。

優勝後のインタビューで仙台育英の須江監督が語った言葉が素晴らしく、メディアでも話題になっていました!

「高校生活っていうのは、何て言うか、僕たち大人が過ごしてきた高校生活とは全く違う。青春ってすごく密なので。でもそういうことは全部ダメだダメだと言われて。活動しててもどこかでストップがかかって。どこかでいつも止まってしまうような苦しい中で、でも本当に諦めないでやってくれた」

特に、この「青春ってすごく密」という言葉が、とても印象に残りました。

思い返してみると、たしかに自分の青春、特に大学生活はすごく密でした。

大学生の最初の2年間は寮生活、そして医学部6年間はラグビー部の活動が中心でした。

ラグビー部の練習はグラウンドを使える日が主に土日だったので、ラグビー部の仲間とは毎日のように顔を合わせていました。

そんな当たり前だった青春という密が、コロナ禍によって奪われてしまったことは、残念なんて言葉ではとても言い表せないです。

しかし、須江監督の「青春ってすごく密」という言葉が、「密」という言葉に負わせてしまった悪いイメージを払拭してくれたと思います。

医学部のラグビー部は、試合ができない日々が続いていました。

試合の見通しがつかず、かつ感染も許されない中、状況を見極めつつ少しずつチームでの練習を再開していったようですが、もし自分がその状況に置かれたら、なかなか辛い日々だっただろうと思います。

ようやく、この秋から3年ぶりに通常通りのリーグ戦が再開されることになったそうです!

もちろん、コロナウイルスの流行状況によってはリーグ戦の実施に影響が出る可能性はありますが、無事に実施されることを心より願っています。

がんばれ、医学部ラガーマン!

プロフィール
雪下 岳彦(ゆきした たけひこ)

1996年、順天堂大学医学部在学時にラグビー試合中の事故で脊髄損傷となり、以後車いすの生活となる。

1998年、医師免許取得。順天堂医院精神科にて研修医修了後、ハワイ大学(心理学)、サンディエゴ州立大学大学院(スポーツ心理学)に留学。

2011年、順天堂大学大学院医学研究科にて自律神経の研究を行い、医学博士号取得。

2012年より、順天堂大学 医学部 非常勤講師。

2016年から18年まで、スポーツ庁 参与。

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