日本シリーズ
雪下岳彦
千葉ロッテマリーンズが敗退し、やや真っ白な灰状態になっています。
そうこうしているうちに、日本シリーズが始まりました。
パ・リーグ王者のオリックスバファローズと、セ・リーグ王者の東京ヤクルトスワローズの対決。
優勝していたら、この舞台に行っていたんだなと思いながら、試合を見ています。
今、これを書いている時点では1勝1敗。
2試合とも緊迫した攻防が続く、ものすごく面白い試合でした!
実はセ・リーグの試合はあまり見ないので、スワローズがどんなチームかは詳しくないです。
しかし、マリーンズが苦しめられたバッファローズの投手陣・打者陣にも対応しており、投打のバランスが良く強いチームだと思います。
おそらく、今後も緊迫した接戦が続き、面白い日本シリーズになるはずです!
ところで、この2チームは共に、昨シーズンはリーグ最下位でした。
それが今季、一気にリーグ優勝へと上り詰めました。
その要因には選手の成長、監督の効果、適切な補強などいろいろあると思いますが、そういったたくさんの要因が一つの方向性を持ってまとまると、大きな成長につながるのだと思います。
反対に、様々な手を打ったとしても、それぞれが場当たり的だと、むしろ悪影響が出てしまうということでしょう。
スポーツは、組織運営を考える上でも、とてもいい教材です。
野村克也監督は、「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」と述べています。
成功をつかむには、うまくいかなかったところをしっかりと見定めて、そこに適切な手を打ち続けていくことが、もっとも大事ですね。
プロフィール
雪下岳彦(ゆきした たけひこ)
1996年、順天堂大学医学部在学時にラグビー試合中の事故で脊髄損傷となり、以後車いすの生活となる。
1998年、医師免許取得。順天堂医院精神科にて研修医修了後、ハワイ大学(心理学)、サンディエゴ州立大学大学院(スポーツ心理学)に留学。
2011年、順天堂大学大学院医学研究科にて自律神経の研究を行い、医学博士号取得。
2012年より、順天堂大学 医学部 非常勤講師。
2016年から18年まで、スポーツ庁 参与。
2019年より、順天堂大学 スポーツ健康科学部 非常勤講師を併任。
2020年より、千葉ロッテマリーンズ チームドクター。
医学、スポーツ心理学、自律神経研究、栄養医学、および自身の怪我によるハンディキャップの経験に基づき、パフォーマンスの改善、QOL(Quality of Life:人生の質)の向上、スポーツ観戦のバリアフリーについてのアドバイスも行っている。