土屋のミッションについて
義之博貴(ホームケア土屋 奈良)
土屋のミッションについて、『探し求める小さな声をありったけの誇らしさと共に』
この土屋のミッションにはかなり壮大なスケールを感じています。
私が、奈良で事業所を立ち上げたときには、重度訪問介護の24時間支援は、わかってくださらない事が多く、今でこそ『見守り』の支援の必要性をわかっていただける方々にも多く恵まれるようになり、ホームケア土屋奈良は「重度訪問介護メインですよね?」と他事業所、ケアマネ、訪問看護からご依頼をいただくようになりました。
特に、夜間帯の支援を担う事が多くなってきました。
そうはいっても当初、長時間にわたって日常生活全般を支える支援ですので、人工呼吸器を装着され、医療的なケアが必要な方もクライアントの中にはおられましたが、同居家族がいるのでやってもらわないとという考えが強く、同居家族が自分の時間を犠牲にしないとクライアントの命を守ることができない状況も続いてきました。
その中でクライアントだけでなく、ご家族、ケアマネ、時には事業所も声をあげ、支援体制を少しずつ整えてきたケースもあります。
このように、常にシビアに目を見張らせていないといけない現場もあれば、一日何もしたくないという気持に寄り添ったり、ご飯食べたくないという気持に寄り添ったり、テレビみたい、CD聞きたい、そんな日常生活を当たり前に行えるように支援していく事も求められます。
本当にこの事業は幅広く、クライアントの声に耳を傾けることから始まる仕事だと日々感じております。
クライアントの声なき声を探していく事と同時に、家族に対しても寄り添い、沢山の想いを日々受容しながら支援がどんどん広がってきました。
私含めアテンダントも時に悩み、どうしたらいいのか、答えの出ない討論を続けたり、思いのたけを話し合う機会も出てきたのは、このミッションを自然と進めていけていると実感できる瞬間です。
本当に沢山の声を聴かせていただきました。
家族からの声。
自分が見る事ができない、けれどクライアントのやりたいようにやらせてあげたい。
少しでも家に戻してあげたい。
クライアントからの声。
家族が支援できない状況になったけど、施設ではなく在宅で生活をしたい。
自分らしい生活をしたい。
その中で、あるクライアント家族から言っていただいた一言が一番印象に残っております。
「今後も難病の方の支援(重度訪問介護)を広めてください。」
奈良立ち上げ当初から関わらせていただいき、今年の4月に亡くなられたクライアントの息子さんからの言葉です。
この言葉を胸に、日々この事業に関わっていきたいと強く思います。