小さな存在 優しさとは〇〇を相手から奪わないこと ~家族介護の中で気づいた孫の力~
溝渕あゆみ
父がパーキンソン病と診断されたのは、60 歳の時でした。
若い頃は鉄人というあだ名がつくほど元気でパワフルな父、50 代前半にくも膜下出血で倒れたものの、早期の手術で後遺症も残らず 1 か月半で仕事復帰をしました。
そんな父がパーキンソン病と診断された時、私は中学生の娘と小学生の息子 2 人の子育て真っ最中でした。
パワフルな父はもちろん孫と遊ぶのも全力でした。自転車に乗るのを教えてくれたのも父、アウトドアが大好きでキャンプを教えてくれたのも父、孫の為なら直ぐに飛んできてくれた父。
そんなおじいちゃんを見てきた子供達に病気の事を伝えるのが、私にとっては一番辛かったのですが、その事を伝えると 2 人は真っ直ぐに受け止め、今までと変わらずに父と接する姿を見て私が一番救われたかもしれません。
過剰に何かをしたり声を掛けるわけではなく、歩くときは傍にそっと寄り添い、座る時もさり気なく隣に座り、父が箸などを落とすと何も言わず拾ってはいと渡す。
父も自分を取り繕うこともなく、昔のままの父がいました。
子供達も学校や部活動で頻繁には訪ねて行けなかったけれど、たまに行った時は実家の玄関を開けると空気が一変し、父も母もとても嬉しそうで声が半音上がっていて、「娘の私が来るのと大違いだよね!」とよく言っていたり、とにかくいつも笑いが絶えませんでした。
介護をしていく中で、まだ小さな存在だと思っていた子供が何よりも大きな存在でした。
いま介護のお仕事に携わらせていただいていますが、当時の子供達の父への接し方から教えられることが沢山あったんだなと思います。
優しさとは尊厳を奪わないことだというのも子供の姿から学んだかもしれません。
これからもご家族の想いや、独居で暮らされている方に、微力ではあるかもしれませんが、耳を傾け寄り添い続けられるようにしていきたいと思います。
◆プロフィール
溝渕 あゆみ ホームケア土屋 札幌
推し活、音楽鑑賞
K-pop、韓国ドラマにハマりにハマっています!






