クライアントとの関係作り~『相手を知り自分を知る』~ /三浦耕太

クライアントとの関係作り~『相手を知り自分を知る』~
三浦耕太

初めて勤めたのは「身体障がい者療護施設」でした。

その後はリハビリセンター、重症心身障がい児(者)病院、デイサービス、障がい者住宅、訪問介護と、沢山の方と接してきました。

関係構築とは簡単ではなく「時に衝突し、耳を傾け、気持ちを伝える」ことの繰り返しでした。

私はよく怒られることが多く、それはどうしてなのか。
若き頃は理由が分からず衝突を繰り返し、時に感情的に伝えることも度々ありました。

後々気付かされたことは「怒っていたのではなく」気持ちを伝えてくださっていたということ。

他の職員には言わず、何故自分ばかり言われるのか疑問が多く、納得できず。
共通して聞く言葉「誰も聞いてくれない、聞いてくれるのはあんただけだ」。

それならば何故、怒りの感情をぶつけてくるのか。

正直ストレスを感じることも度々あり、納得できず「何故」というキーワードをもとに話し合い、話し合い、最後まで話し切る。
気付けば「少し話を聞いてくれるかい」「ありがとう」という言葉を耳にすることが増えました。

関わりとして自身が大切にしたことは「向き合い目を見て話す、話を最後まで聞く、最後まで話し切る」ことでした。

中には将来の理想の暮らし方や家族との現状について等、対話が増える中、笑顔もたくさん増えました。

不満があるから、面白くないからという前提ではなく、「不安」という影が見え隠れする方が多く、一緒に考え、ともに生活を送り、歩むことの大切さを日々感じてきました。

そういった時間の中で相手に目を向けるばかりではなく、客観的に自身を見つめ直す機会へも繋がりました。
自分ならどう考えるか、自分ならどう思うか、当事者にしか分からぬ苦悩は知ることができないのかと。

また今後自分はどのように人生を歩み、他者と関わっていくのか。
話を聞くことの大切さ、自身を受容することの素直さ、自身にできる範囲はなにか、色々考えることが多くなりました。

何かを実行する時、事前準備やプロセスが大切なことと、成し遂げる気持ちも同じく重要であり「人は皆、目指すところは違えど、目標を定め、向かう気持ちは一緒である」ということ。

これからもたくさんの方と出会い、関わる中で、経験を踏まえて歩みを進めていきたいと思います。

相手を知ることは、自分を知ることへと繋がり、更なる理解へと繋がるのではないかと感じます。

◆プロフィール
三浦耕太 ホームケア土屋 北海道 広域マネージャー

保有資格:介護福祉士・保育士・幼稚園教諭2種・社会福祉主事任用資格等
20歳より介護業界→現在にいたる。
介護業界一筋による思考を大切に、客観性を失わぬよう日々、従事しております。
車、バイク、古着が好き。
趣味はスニーカー収集、ペット(犬)との時間、映画鑑賞
現在、自宅の一室を古着ショップに寄せるべくアメリカン雑貨収集中。

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