今も役にたっている、先入観ではなく「今、どうなっているか」を見る習慣 / 熊谷真代

今も役にたっている、先入観ではなく「今、どうなっているか」を見る習慣
熊谷真代

私が介護の仕事を初めたのは、専門学校卒業後からです。

もうすぐ介護歴19年です。

介護を始めたころは、1日にやることを覚えるのと、業務をこなすことで精一杯。

日々時間に追われる毎日で、介護の技術はもちろん利用者様のことまで考えて仕事をすることが難しく、気づけば退勤時間。

その頃は介護の技術も未熟で、若さを生かしパワーで介護を行うことが多く、よく手首を痛めていました。

当初介護の技術は、練習する場もなかなかなく、今の時代のようにスマホで簡単に調べることもできなかった。

同僚と練習をしたりもしましたが、動ける人を寝たきりの役で練習しても自然と力を入れてしまったり、周りに技術を持った方がおらず聞くこともできず苦戦しました。

教科書の基礎的なことは専門学校で勉強したので、ある程度頭に入っており、その知識も大切だとは思いますが、利用者様はそれぞれ違います。

基礎を用いてもできないことが多々ありました。

その時々に、一人一人に合わせた介護技術が必要で、応用が必要だと感じました。

2、3年目あたりからは介護の仕事にも慣れ、余裕を持てるようになり、どうしたら利用者様がラクに介助を受けられるのか常に考えながら行うようになりました。

私が当初働いていた職場は、認知症であったり、意思疎通が困難な寝たきりの方々が多く、時間に追われた職場だった為、なかなか利用者様に「どんな介助だったらラクか」聞くことができませんでした。

介助されて辛い時など表情を変える方が多くいたので、表情を読み取り、自分の技術で相手は今どう感じているのか、観察しながら読み取っていました。

最初は力でやっていることが多く、自分も辛く、利用者様も険しい顔をする方が多かったものの、徐々にコツ?がわかってくると、何より自分自身がすごくラクで、利用者様の表情も普段と変わらず、「これなら良いかも!」と感じることができました。

毎日考え、工夫しながら仕事をすることで、習得できた介護技術は自分の財産だと思っています。

その時々に、常に考えながら仕事をするというスタイルは今も持ち続けており、役に立つことも多くあります。

◆プロフィール
熊谷真代 ホームケア土屋 白石

ホームケア土屋白石
管理者 熊谷真代
家で怠け者になりつつあるので私生活を見直していこうかなと感じている今日この頃です

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