社会性、経済性、そして人間性について
長瀬賢亮 ホームケア土屋 高知
このテーマをいただき、私が大切にしたい事を書こうと思います。
まずは社会性ですが、私はいままで特に不自由なく生活してきましたが、この仕事を始めて約2年、自分が経験してきた当たり前だと思っていた生活を当たり前に出来ていない方が多くいる事を知りました。
徐々に働いていくにつれて制度の問題や介護従事者の慢性的な人手不足等、様々な問題があり、困っている方が手を挙げればすぐに解決に向かうような状況で無いことも知りました。
高知県は東西に広く郡部に行くにつれて人口も少なくなってきており、それに伴いヘルパー事業所も少ない状況で、ケアマネージャーさんが支援に入っている所もあるようです。
その中で土屋の重要性を強く感じています。
土屋の支援エリアは高知県内全域です。
実際に高知県でも総支援時間の約半分は高知市から1時間以上かかる場所へ行って支援を行っております。
困っている人はまだまだたくさんいます。
今後もそういう方を探していきたいです。
とは言っても遠距離支援はアテンダントに負担になります。
ムリが続けば人がいなくなり安定した支援の継続が出来ません。
そこで大切になってくるのが経済性だと思います。
少しズレているかもしれませんが、二宮金次郎の言葉で「道徳なき経済は罪悪であり、経済なき道徳は寝言である。」という言葉があります。
私たちの仕事にあてはめると、売上だけを見てしまうとアテンダントに無理をさせたり、それによってクライアントへのサービスの質が落ちたりとムリムラが出てきて人は離れていくと思いますし、夢だけを語って売上を軽視していたら新たな困っている方のお手伝いも出来ませんし、アテンダントへの報酬も満足に支払う事が出来ません。
はじめは良いかもしれませんがムリは長くは続かないので人はついてこないと思います。
福祉の仕事で売上というと何か嫌な感じがするかもしれませんが、事業を始めた以上は継続をしていかなければいけません。
事業継続や発展のためには人の力が必要です。
アテンダントが長く安心して働ける環境が必要で、その為にはある程度のお金が必要になりますし、実際この仕事での「売上」というのは「困っている方のお手伝いをした時間」です。
一緒に働いてくれているアテンダントや、現在支援に入っているクライアント、これから出会うアテンダントやクライアントの為にも「売上」としっかりと向き合っていこうと思います。
この仕事をしていくには社会性と経済性のバランスが必要だと思います。
そのバランスを保っていき正しい判断をするためには人間性が大切になってくると思います。
小手先ではすぐにボロが出て上辺だけになってしまいます。
人間性とは生まれ持ったモノも大きいと思いますが、訓練方法も沢山あるようです。
「感情をコントロールする訓練」「マイナス発言をしない。ポジティブシンキング」等。
その中でも物事を見たり考えたりするときに主体を「私」から「私たち」に変えるというものがありました。
私たちの仕事では商品を売ったり機械を操作したりという事ではなく人と人との関わりで成り立っていきます。
自分一人が良いという考えではうまくいきません。
自分のことで精一杯にならずに多角的に物事を考えられるように訓練していこうと思います。
経済性のために社会性を追い求めるのではなくて、社会性のために経済性を追い求めていきたいです。
今後もこの順番が変わることなく進んでいきたいと思います。
同時に正しい判断が出来るように人間性の訓練もしていきたいです。