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社会性、経済性そして人間性について / 齊藤恵美

社会性、経済性そして人間性について
齊藤恵美(ホームケア土屋 郡山)

コラムを書くにあたって「社会性?」「経済性?」「人間性?」と考えてみたけども…あまり頭が良くない私はなんとなくの感覚とかニュアンスとかでしか理解出来ていないなと。

よく聞く言葉ではあるけどそれを正直、深く考えたことがないかもしれない。

社会性…そういえば娘が発達障害が疑われたときに行ったいくつかの検査の中に「社会性」を調べる検査があった。まだ5才の娘が自分で答えるものと娘の生活を振り返って私が答えるというもの。

その中に「お風呂に入れますか?」「自分の物と人の物の区別ができますか?」という内容があったのを14年経った今もはっきり覚えている。

当時の娘はお風呂が嫌いでお風呂の時間になると、逃げる・暴れる・騒ぐと毎日が戦場だった。そんな娘でも成長するにつれてお風呂を嫌がることはなくなった。

「自分の物と人の物の区別ができますか?」この部分はしばらく私を悩ませた。

全く区別ができなかったから…

保育園に迎えに行ってみると全身、見覚えのない洋服を着ている。

娘に聞いてみると「これは私のだよ」

こんなことが何度も続き、何度、先生や保護者さんへ謝罪をしたか…

謝罪をすることより、どう伝えても伝わらない変わらないことが何より悩みだった。ところが小学校4年生を過ぎたころからこの行動はパタリとなくなった。

これが集団を作って生活しようとする本能的性質ということなんだろうと…

コラムテーマについて考える中で最近、関わりを持たせていただいた方のことをふと思い出した。

現在は福島市でこどもの居場所つくりや貧困家庭の救済活動をされている方とのお話をさせていただいた中で、

「それが必要とわかっていても風当たりが強く、二の足を踏んでしまう人がいる。

だったら自分が強い風をすべて受けられる壁になればいい。

お金がない、環境が悪いを理由に夢を諦める子供が…大人もいてはいけない。

だから、自分はみんなの夢を叶えてあげなきゃいけない。もちろん齊藤さんの夢も僕は叶えるよ」と笑顔で話してくださった。

ここだけ聞くと、中には不信感を抱く人もいるかもしれないが、この方の凄いところは一つずつ叶えていること。そして、それをみている人たちが否定するのではなく賛同し、大きな力となっていること。

人間性というのは、きっとこういうことなんだろうなと…

なにかを始めるのには利益を考えなければいけないことを最近やっと意識できるようになってきた。

ただ、利益だけを追うことはリスクも伴うと思っている。その時に大切なのが社会性や人間性なんだと考えるような出来事が身近で起きている。

当然、良いことも悪いことも含めて。

関連性がなさそうなこの三つの性質もどこかでしっかり繋がっていて、それが自然と出来た時、自分の夢も叶うのかなと思っている。

まず、私はここで人間性を磨かなくてはと強く思う。

プロフィール
齊藤 恵美 ホームケア土屋 郡山

050-3733-3443