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“重度訪問”介護って訪問介護より大変? / 岡本朱一

“重度訪問”介護って訪問介護より大変?
岡本朱一

「『重度訪問介護』って、訪問介護よりも大変なんでしょう?」

『重度訪問介護』と聞いて、こう感じる方が多いようです。特に“重度”と付いているので、訪問介護より高度な技術や知識を必要とされると思われるようです。

確かに、重度訪問介護は、障害区分が4~6の重い障害を持たれる方が対象となっているため、その疾患に応じて必要な知識や技術はあります。また医療的ケアを必要とされる方が多いため、その点においては、高度なケアを求められているのは間違いないかと思います。

しかし、介護全般において、個別性を求められる現在では、重度かそうでないかはそれほど気にする必要はないとも思っています。

では、重度訪問介護ってどんなお仕事なんだろう?と気になる方はいらっしゃるでしょうか?私も、この重度訪問介護の業界に入って1年半になります。まだまだ若輩者ですが、そんな自分が経験した重度訪問の世界について、ご紹介できたらと思います。

重度訪問介護で私が関わったクライアントは、40~50代の方々が多いのです。

そして、我々と同じでしっかり思考を巡らせ、意見をハッキリお持ちの方が殆どです。

そんな方々が、普段と変わりない様子で我々の介護を受け入れてくれている…。

良く考えると、これはすごい事で、今まで我々と同じような生活をしていた人が、後天的に障害をお持ちになり、徐々に身体が動かなくなっていく、それを受け入れていく。受け入れるまでにきっと色々な葛藤があり、どうしようもない怒りや絶望があり、それでも生きていこうと決める。これは、ご利用者本人だけじゃなく、ご家族も同様で、将来が不安で「この先どうしよう」と、悩まれているのではないかと思います。

重度訪問介護は、文字通り訪問介護です。ずっとご家族が休息なしで交代交代で看るのにも限界があります。そんなご利用者・ご家族の支えになるお仕事です。そのため、長時間の支援がほとんどです。

医療的ニーズが高い方は、ひと時も目を離す事ができないため、交代しながらその方の在宅生活を支えます。そして、1対1の支援であるため、その方が望むケアをしっかりと時間をかけて行うことができます。

重度訪問介護は身体介護と家事支援のどちらも支援時間の間で行うことができるため、一緒に散歩したり、買い物に出かけたり、家での生活で支援してもらいたいことを予め確認を取っていただければ、可能なら行うことができます。そんな、ご利用者のより自分らしい生活を実現するために我々の仕事があり、その方の人生に寄り添うのがこの重度訪問介護です。

プロフィール
岡本朱一 ホームケア土屋 かながわ

資格:介護福祉士

介護老人保健施設で9年、ホームケア土屋で1年半。障害分野の経験は未だ少ないですが、この1年半でも色々な経験をさせて頂きました。介護の奥深さ、コミュニケーションの難しさを改めて肌で感じています。1人でも多くの困っている人を助けるという土屋の理念を叶えるため、日々邁進して参ります。

050-3733-3443