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あなたの持つ「思いやり」を一歩進める / 桟翔

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約3分

あなたの持つ「思いやり」を一歩進める
桟翔

私は、特別養護老人ホームで7年程、主に認知症の方のケアに携わってきました。

私のいた特別養護老人ホームはユニット型で、10名の方に個室と共有スペースからなる1ユニットで生活していただくもので、1ユニットに対し1名以上の職員が配置されており、個別ケアに”適している”ものです。

忙しい、時間に追われる等、ある程度皆さんの想像しているものと同じ部分もあるかと思います。私も日々のケアをこなすのに精一杯な時も少なくはありませんでした。余裕のある動き、表情、話し方等、ご利用者が話しかけやすいよう、気を遣わせないよう心がけていましたが、あるご利用者と1対1で10分程お話ししていたりすると「忙しいのにごめんね、話ししてくれてありがとう」と申し訳なさそうな顔をしながら感謝されたことを今でも覚えています。

入居者の方、お一人お一人に人間らしく生活していただくというのは、やはり時間と人手がもっと必要だと感じたものでした。

その後ご縁があり、就いた仕事がこの「重度訪問介護」でした。

重度訪問介護では「1対1の時間が長い」というのが、施設と大きく違った部分かと思います。

時間が長い分、食事介助、排泄介助、コミュニケーション等、急ぐことなく「クライアントのペース」に合わせケアを提供することができます。

制度的な部分では、特別養護老人ホームは介護保険法、重度訪問介護は障害者総合支援法に基づいてサービスを提供するものとなります。正直、詳しい違いはこの仕事を始めてから知りました。笑

この仕事を始めて思ったのは介護技術や知識は当然必要ではあるものの、それ以上に「柔軟な対応力が、必要だ」ということです。

年齢、性別、性格、環境、考え方等が違う様々なクライアントがおり、長い時間を共にすることとなります。その中で自分らしさだけでなく、+αとして「柔軟な対応力」がないと、お互いにしんどいものになるかと思います。

「人対人」の仕事なので、まずは心を開いてもらい、関係性を作るところから始まります。私はここが重要なところだと思っています。

事前情報・ケアプラン・会話のなかから、クライアントの

「したいこと」

「求めていること」

「どうありたいか」

「どうなっていきたいか」

等を探り、クライアントに

「この介護者と、一緒に生活したい、頑張りたい...。」と感じていただき、「私たちは、それを共に達成できるような介護者ですよ」と、ケアを通じてなんとなくでも思って頂けるように、努めなければいけないのです。

すぐに関係性ができなくても、その時その人に合わせたケアの提供、人として尊重し思いやりをもって接すればよいと私は思っています。

クライアントや職員同士、思いやり、助け合いの精神を持って生活していきましょう。

プロフィール
桟翔(かけはし しょう) ホームケア土屋 大阪

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