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重度訪問の資格をとって働いてみて思う事 / 寺内 勝

重度訪問の資格をとって働いてみて思う事
寺内 勝(ホームケア土屋 大宮)

世の中には「資格がなくても働ける仕事」「資格があった方がベターな仕事」「資格がないと働けない仕事」の3つがあり、また資格にも「自分を守る資格」「他人を守るための資格」「物事をスムーズに進めるための資格」など様々あります。

重度訪問のクライアント先のご家族は資格なしで医師や看護士さんの指導後に吸引、経管栄養を実施し、身体介護も自己流で行っています。

しかしご家族の中には色々と書籍やネットで調べたり、訪看さんに色々と聞いてクライアントに安心で安全なやり方を勉強されているご家族がいます。

また自分の判断で正しくないやり方で実施しているご家族もいるでしょう。

私達の場合には「やっていい事」「やってはいけない事」「正しい事」「間違っている事」の意味や意義を理解して実施する、実施しないなので、知らない方とは大きな違いがあります。この差は中々埋めようがありません。

私の場合には長く営業部門でしたが介護職員初任者研修後にデイサービスで勤務し、重度訪問の資格を取得してこの世界に入りました。だから知識、経験があるので安心して仕事ができます。

しかし未経験で且つ3日間だけの重度訪問の研修で資格を取得して現場に入る方は不安や戸惑いも多々あると思います。

そこは経験すれば大丈夫と思うでしょう。

でも特に吸引では実地研修はしますが、「怖い」と最初は思うのが現実です。命に直結しますから。

未経験の方には不安もあるでしょうからOJTは少し長めに設定しています。

1日同行して「明日から一人で介助に入ってね」というような乱暴な行為はしません。

クライアントとアテンダント双方にとって良くないからです。

クライアントにとっては不安や危険があるかもしれませんし、アテンダントも不安や自信がない、辛いな、退職しようとなる可能性があるからです。

新人アテンダントがある程度、自信をもって、安全に介助ができるまで同行し、クライアントも安心できるまで先輩常勤がサポートします。

またこの世界は資格を取得してからの自己学習が大切です。

YouTubeで講義や実際に介助している動画の視聴。会社で実施する様々な研修への参加。

クライアント先での訪看さんのスキルを学ぶ、他社同行の引継ぎで凄いと思ったアテンダントのコミュニケーション能力や介護技術を学ぶ等、いくらでも学ぶ環境は整っています。

結局は資格を生かすのも自分のやる気や向上心、目標があるかないかだと思います。

最後に一言、私は時々鏡をみて「自分はこの仕事をやる資格があるかないか」問答しています。

プロフィール
寺内 勝 ホームケア土屋 大宮

関東ブロック ホームケア土屋大宮
エリアマネージャー

茨城県生まれ。
今までの職業はアパレル業界でカジュアル店舗の店長、人材派遣会社での営業、プロジェクトマネージャーとして委託案件に多く携わる。

その人材派遣会社のキャリアチェンジ制度を利用してグループ会社のデイサービスで管理者として勤務、これがこの業界に入るターニングポイントになる。

その後は私の好奇心に火が付き福祉業界をもっと知りたいと思い、退職。そして新たに重度訪問介護中心の会社に就職して基礎を学び、株式会社土屋に転職しました。

050-3733-3443