『ホームケア土屋スーパーバイザー・星敬太郎×ホームケア土屋北海道・東北ブロックマネージャー・寺内勝』対談シリーズ 第3回 ~第1部~

目次

成果も、人も動かすマネジメントとは何か ― 自責思考と関係性が導くリーダー論 ―

対談参加者

星 敬太郎……土屋ケアサービスカンパニー副代表
寺内 勝……ホームケア土屋北海道・東北ブロックマネージャー(BM)
司会……宮本 武尊/取締役 兼 CCO最高文化責任者

第1部:成果も、人も動かすマネジメントとは何か ― 自責思考と関係性が導くリーダー論 ―

司会

本日は、ホームケア土屋スーパーバイザー(SV)・星 敬太郎さんの対談シリーズ第3回として、このたびホームケア土屋北海道・東北ブロックマネージャー(BM)・寺内 勝さんをゲストにお迎えしました。

第一部では、寺内BMのこれまでのキャリアを紐解きながら、数字に向き合う姿勢、人を動かす関係性、そして“自責思考”というマネジメントの核に迫ります。

異業種で培われた経験が、現在の組織運営にどのように活きているのか、星SVの進行のもと、お話しを伺います。

人物紹介【寺内 勝】|“自分のスタイル”を貫いてきたキャリア

小学生の頃は“ぽっちゃり体型”で、冬でも半ズボンで過ごすようなやんちゃな少年だった。
サッカーに始まり、中学では軟式野球、高校では陸上部でやり投げに取り組むなど、体を動かすことが好きな学生時代を過ごした。

今でも「やり投げをやっていました。人生、投げやりです」と笑いに変えるユーモアを忘れない。
最も充実していたのは高校時代。

進学校ということもあり、さまざまな中学から集まった仲間と過ごす日々は濃く、現在も交流が続いている。
「ヤンキー全盛期」といわれた時代だったが、「みんな根はいいやつだった」と振り返る。

こうした関係性は、この頃から自然と育まれていた。
一方でファッションへの関心も強く、流行を追いながらも、周囲が革靴を履く中、オレンジ色のバッシュで登校して叱られるなど、自分のスタイルを貫いた。

大学受験の失敗を機に専門学校へ進学し、その後アパレル企業へ就職する。
販売職としてキャリアをスタートし、店長として売上を追う日々を経験。

その後、結婚を機に印刷会社の営業職へ転身し、人材ビジネス業界へとキャリアを広げる中で、多様な人材と関わりマネジメント力を磨いた。

その後、福祉業界へ。複数の選択肢を検討する中で高浜代表と出会い、前会社に入社。
笹嶋部隊「介護福祉事業部」(介護保険の訪問介護)での経験を経て、現在に至る。

マネジメントの原点

数字に鍛えられた「成果への執着」

寺内さんは、さまざまな他業種経験がおありですが、それがいまのマネジメントにどう活きているのか、まずは数字の面から教えてください。

寺内

最初のアパレル時代ですね。
当時は、客単価を上げるために、スーツにネクタイやワイシャツ、靴をセットでつけることが求められていました。

うまくいかないと上司からゲンコツをもらうような時代でもありました。
新人の頃は部内で売上1位を取ったり、全国で5位になったりもして、数字にはかなりこだわりがありました。

同年代の社員には負けたくないという気持ちでやっていましたね。

店長になられてからは、どうでしたか?

寺内

売上だけでなく、客単価や在庫、回転率も含めて管理するようになり、数字に向き合う毎日でした。

仕入れも「買い取り」と「委託」があったので、利益と在庫リスクのバランスを考えながら売り方を工夫する必要がありましたし、部下の販売管理も含めてマネジメントしていました。

人は“関係性”で動く

寺内さんは特に「人のマネジメント」に意識を向けている印象がありますが、その原点はどこにありますか?

寺内

印刷会社の営業時代ですね。
出版社から原稿を受け取り、社内の各部署に依頼して進めていくのですが、納期が非常にタイトで「明日までに」と言われることも多い。

その中で、自分が好かれていないと、すぐに対応してもらえないんです。
いかに自分を売り込んで、誰よりも早くやってもらえるかというのがありましたね。

能力だけではなく、人との関係性が重要だったということですね。

寺内

まさにそうです。
「寺内が言うなら仕方ない」と思ってもらえる関係性がないと成り立たない仕事でした。

職人気質の方も多かったので苦労しましたが、その分、人との距離の取り方や調整力は鍛えられました。

「自力」と「他力」を掛け合わせる力

人材ビジネス会社には長く勤められたということですが、そこでの経験はいかがですか?

寺内

人材ビジネス会社ではプロジェクトごとにリーダーをしていて、さまざまな業界の人たちと一緒に仕事をしていました。

考え方も環境も違うメンバーが集まる中で、意見をまとめて一つの目標に向かうのは本当に大変でしたね。

その中で感じたのは、「自分一人では限界がある」ということです。

自分だけで何とかするのではなく、「自力」と「他力」を組み合わせれば、乗り越えられないことはないと思うようになりました。

寺内流マネジメントの核心

その一:他責ではなく、自責で動け

寺内

これまで「できません」や「諦め」は許されない環境だったので、常に「どうやったらできるか」を考えてきました。

「他責思考」が通用しない世界でもあり、その中で大切にしてきたのが、「自責思考」です。

ホームケアのミーティングでは、できないことを他責にする場面もよく見られますが、できるだけそれを別の方向に導くようにしています。

頭ごなしに否定するのではなく、どう伝えるかが大事だと思っていますが、それを受け入れられる人と、受け入れられない人がいるので、そこは難しさも感じますね。

ただ、うまくいかないときに他人や環境のせいにしても何も変わらないので、一度立ち止まって「自分にできることは何か」を考える。

今はその意識をもつ方も徐々に増えてきていると感じています。

Point:
「まずは自分に問い直す」
できない理由ではなく、“何ができるか”を考える

その二:助けてもらえる人になれ

寺内

一人でできることには限界があります。
なので「他力」に頼ることが大切だと思っています。

例えば、総務や経理の方と日頃からしっかり関係をつくっておく。
そうすることで、いざというときに自然と助けてもらえるんです。

私の場合、常に必ず感謝を伝えるようにしていますし、最初のやり取りで「ありがとうございます」のリアクションマークを30個くらい付けて送ります(笑)。

すると、だいたい(笑)と返ってきて、そこから会話が広がるんです。
こうした積み重ねで、関係性ができていくと思っています。

Point:
「助けてもらえる人になる」
日々の関係づくりが、“他力”を活かす土台になる

リーダーの条件 ―信念・判断・覚悟―

信念が人を動かす

寺内

星さんは20年以上、福祉業界にいらっしゃいますが、福祉の仕事において「譲れない信念」はありますか?

「一人でも多くの人をサポートしたい」――この一点です。

24年間、この思いは一度もぶれたことがなく、自分の根本的なスタンスになっています。

寺内

何かきっかけがあったんですか?

はっきりとしたきっかけは見当たらないんですが、昔から人に相談されることが多くて、頼られることに心地よさは感じていました。

この業界にも、「人に頼られる」「困っている人を助ける」ということをストレートに実現できると感じて入りましたね。

働く中で、「この業界が自分が勤める上で間違いない」との確信が深まっていき、次第に「もっと多くの人を支えたい」と思うようになりました。

施設長をしていた頃は、自分の施設の利用者だけを支えることに対して、「それだけでいいのか」と感じていたんです。

日本中に支援を必要としている人がいる中で、もっと規模が大きな会社に所属して、人の上に立ってマネジメントをすることで、間接的にはなるかもしれませんが、一人でも多くの人を支えられる。

その思いを叶えるために、土屋に入社しました。

判断力は経験で磨かれる

寺内

恋愛や仕事、転職など、いろんな相談を受ける方は「何か持っている」と感じるんですが、ご自身ではどう感じていますか?

正直、はっきりとは分からないですね。

ただ絞り出すのであれば、「正解・不正解」にあまりこだわらず、白黒を決めつけずに、自分の考えを伝えるようにしています。

もう少し付け加えるのであれば、「言い切る」ことですね。

相談に来る方は迷いや不安を抱えているので、その人のことをしっかりと考えた上で自分の意見を伝える。

相談をしてくだされば、すべて無下にせず話してきたと思うので、そういったことが伝わっていたとは感じています。

寺内

確かに、星さんは判断も早くて頼りやすい。

一方で、判断が遅い上司に対する不満の声も聞くことがありますが、そういった方に対して何かアドバイスはありますか?

判断力は経験で磨かれるものだと思っています。

性格や思考パターンを変えるのは難しいですが、仕事上の判断であれば、経験を積むことでスピードも精度も上がっていくと思います。

「役者になれ」 ―リーダーに求められる覚悟―

寺内

そうですね。
変化できないものをずっと追い続けても、致し方ない部分もあるので、私自身はよく「役者になれ」と言ってきました。

俳優が役を演じるように、自分の性格に関係なく、求められる役割を演じるということです。

たとえ引っ込み思案でも、「あるべき姿」を演じることで変わっていける部分もあると思っています。

難しさはありますが、大切な考え方だと思いますね。

特にブロックマネージャーのような立場になると、本人が思っている以上に多くの人がその言動を見ています。

だからこそ、場面に応じて演じることも必要になります。

「本当はこう思っているけれど、今は言わない」といった判断や、大きな課題に直面したとき、内心では動揺していても、それを表に出さないことが重要です。

トップが動揺すると、現場はさらに不安になりますから。

寺内

本当にその通りですね。そこは非常に重要だと思います。

Point:
・判断力は経験で磨かれる
・役割を“演じる”ことで成長できる
・リーダーは動揺を見せない

第3回 星敬太郎×寺内勝 対談シリーズ <第2部>

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