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花粉症対策 / 雪下岳彦

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約4分

花粉症対策
雪下岳彦

今年は過去に例を見ないほどの花粉が飛んでいるそうですね。

幸い、私はまだ花粉症を発症していませんが、周りの花粉症を持っている人は、かなり大変なようです。

そこで、あらためて花粉症対策についてまとめてみます。

1.マスクの着用 

花粉症の時期には、マスクの着用が有効です。

新型コロナウイルス対策としてのマスク着用は個人判断に委ねられましたが、今は花粉症対策としてのマスクが重要です。

特に、花粉が舞い上がる日や屋外での活動が多い日は、マスクを着用することをおすすめします。

2.室内での対策 

室内に花粉が入らないようにするために、家に入る前に衣類をはたくのは重要です。

また、日中は花粉の飛散が多いので、窓を閉め、エアコンや空気清浄機で空気を循環させたり、花粉を除去することも大事です。

加湿器の利用も効果的ですね。

3.目のケア

花粉が目に入ることを防ぐために、花粉症対策用のメガネやサングラスを着用することが有効です。

コンタクトレンズは花粉が付着しやすいので、この時期はメガネにしておくのもいいですね。

また、目のかゆみや痛みを和らげるために、抗アレルギー成分や抗ヒスタミン成分が入った目薬を使用することも効果的です。

4.鼻のケア

鼻の粘膜に花粉がつくことでアレルギー反応が起こるので、マスク着用は効果的です。

近年、注目されているのは、鼻の穴の周りにワセリンを塗る方法です。

鼻の入り口にワセリンを塗ることで、鼻の奥に入り込む花粉が減るため、アレルギー反応が起こりにくくなります。

そして、鼻うがいも有効です。こちらは、鼻に入ってしまった花粉を洗い流すものです。

鼻うがいのポイントは2つ、人肌に近い温度のお湯を使うことと、真水ではなく塩水(水100mlに対して塩1グラム程度)を使うことです。

私は花粉症ではありませんが、通年でアレルギー性鼻炎があるので、かれこれ10年以上にわたり鼻うがいをしています。

慣れるとホント鼻がすっきりして、やらない方が気持ち悪くなりますよ!

5.食生活の改善 

花粉症の発症と腸内環境の関係についてはまだ明確ではありませんが、腸内環境の改善がアレルギー疾患の緩和に効果があることから、花粉症の症状を軽減する効果が期待できるとされています。

腸内環境を改善するためには、バランスの良い食事や乳酸菌などの善玉菌を摂取することが重要です。

また、ストレスの軽減や十分な睡眠なども腸内環境の改善に役立ちます。

6.薬剤の使用 

市販の抗アレルギー薬や鼻炎薬を使用することで、花粉症の症状を緩和することができます。

また、ステロイドが入った点鼻薬も効果があります。

ステロイドというと怖いイメージを持つ人がいるかもしれませんが、全身に作用する飲み薬と違い、鼻の粘膜にスプレーでごく少量噴霧するだけなので、副作用の心配はまずありません。

ただし、用法用量はしっかりと守って使うようにお願いいたします。

7.専門医の受診 

重度の花粉症の場合は、専門医の受診をおすすめします。

専門医から適切なアドバイスを受け、適切な治療を行うことで、花粉症の症状を軽減することができます。

時間がとれないなどの理由で病院を受診するのが難しい人もいると思います。

そういう人は、まず市販薬を活用してみるのも手だと思います。

ドラッグストアに行けば、何種類か飲み薬や点鼻薬など購入できるので、こういったものを活用してみるのもいいと思います。

いずれにしろ、症状を軽くしておいた方が、日中の疲労やストレスが少なくなります。

また、しっかり栄養をとり、十分な睡眠をとり、ストレスをためないようにすることも重要ですね。

今日紹介した方法を取り入れて、なんとか花粉症シーズンを乗り切りましょう!

プロフィール
雪下 岳彦(ゆきした たけひこ)

1996年、順天堂大学医学部在学時にラグビー試合中の事故で脊髄損傷となり、以後車いすの生活となる。

1998年、医師免許取得。順天堂医院精神科にて研修医修了後、ハワイ大学(心理学)、サンディエゴ州立大学大学院(スポーツ心理学)に留学。

2011年、順天堂大学大学院医学研究科にて自律神経の研究を行い、医学博士号取得。

2012年より、順天堂大学 医学部 非常勤講師。

2016年から18年まで、スポーツ庁 参与。

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